パランティア・テクノロジーズ（PLTR）の株価が急騰し、投資家の注目を集めています。2月6日の米国市場でも株価は9.79%上昇して111.28ドルとなり、連日の値上がりを続けています。人工知能（AI）ソフトウェアとデータ分析を専門とする同社は、今週発表した第4四半期の決算が市場の予想を大きく上回ったことで、強い上昇トレンドを維持しています。
この決算を受けて、ウォール街のアナリストは目標株価の引き上げを相次いで発表し、株価上昇の勢いを加速させています。
パランティアの決算が市場を驚かせた
パランティアは、2月3日（月）の市場終了後に第4四半期決算を発表しました。結果は多くの投資家の予想を上回り、売上、利益の両面でコンセンサス予想を超える好決算となりました。この強い業績を受けて、アナリストは予測の見直しを余儀なくされています。
特に、同社のAIプラットフォームは堅調な成長を示しており、政府機関向けビジネスのみならず、民間企業向けの事業も拡大しています。この成長を背景に、ウォール街のアナリストは相次いで強気の見解を示しています。
アナリストの目標株価引き上げが続く
今回の決算発表を受けて、複数の金融機関がパランティアの投資判断を見直しました。
- モルガン・スタンレーのアナリスト、サンジット・シン氏は、パランティアの格付けを「アンダーウエイト（売り）」から「イコールウエイト（ホールド）」に引き上げ、目標株価を60ドルから95ドルに上方修正しました。同氏は、バリュエーションに対する懸念は残るものの、さらなる上昇余地があると指摘しています。
- ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は、従来の「アウトパフォーム（買い）」の評価を維持しつつ、目標株価を90ドルから120ドルに引き上げました。同氏は、「パランティアはAI軍拡競争において他社と一線を画している」と述べ、同社が市場をリードする企業であると強調しています。
- バンク・オブ・アメリカのアナリスト、マリアナ・ペレス・モラ氏は、最も強気の評価を示し、目標株価を125ドルに設定しました。同氏は、「一部のAIソリューションはコモディティ化する可能性があるが、パランティアの価値提案はますます顕著になっている」と評価しています。
この他にも、多くのアナリストが目標株価を引き上げており、少なくとも8つの金融機関が上方修正を発表しています。
パランティアのバリュエーションは高水準に
一方で、現在の株価には慎重な見方もあります。パランティアの株価は現在、来年の予想利益の195倍という高いバリュエーションで取引されており、投資家はこの水準に注意を払う必要があります。
AIは、過去数十年で最も画期的なテクノロジーの一つであり、パランティアもその成長の恩恵を受ける企業の一つですが、短期的な株価の変動には警戒が必要です。実際に、今後1年間で株価が大幅に調整する可能性も指摘されています。
まとめ
パランティア・テクノロジーズは、第4四半期の好決算を受けて株価が急騰し、アナリストによる目標株価の引き上げが相次いでいます。特に、AI市場の成長を背景に、同社のビジネスモデルが高く評価されています。
ただし、現在の株価はすでに高水準であり、投資家は過熱感に注意しつつ、長期的な成長を見据えた投資判断が求められます。今後もパランティアの業績と市場環境に注目が必要です。
＊過去記事はこちら パランティア PLTR