アマゾンの決算発表直前!AWS成長率、AI投資、eコマースに注目

アマゾン・ドット・コム(AMZN)は、2月6日の米国市場終了後に2024年第4四半期の決算を発表する予定です。ウォール街では、特にクラウド部門であるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の業績が注目されています。他のハイテク企業のクラウド事業が期待を下回ったことから、AWSの成長率や今後の戦略が市場の関心を集めています。

アマゾンの第4四半期決算予想

調査会社ファクトセットによると、アナリストはアマゾンの第4四半期の1株当たり利益(EPS)が1.49ドル、売上が1,873億ドルに達すると予測しています。前年同期の売上は1,700億ドルだったため、堅調な成長が見込まれています。

AWSの業績が最大の焦点

AWSはアマゾンのクラウドコンピューティングプラットフォームであり、営業利益の大部分を占める重要な事業です。また、アマゾンの人工知能(AI)分野への投資もAWSを中心に進められています。

アナリストの予想では、第4四半期のAWSの売上は288億ドルとされており、前年同期の242億ドルから増加する見込みです。クラウド業界では、1月29日にマイクロソフト(MSFT)がAzureを含むクラウドサービスの売上が31%増加したと発表しました。一方で、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)は、クラウド事業の売上が市場予想を下回ったことを明らかにしました。このため、アマゾンのAWSの成長率が同業他社と比較してどのような結果になるのかが注目されています。

バンク・オブ・アメリカ証券のアナリスト、ジャスティン・ポスト氏は、アマゾンの投資判断を「買い」とし、目標株価を255ドルとしています。同氏は「クラウド需要は第4四半期も堅調であり、AI需要は2025年まで継続する見込みだ」と述べています。

AI投資と資本支出の動向

アマゾンも他のハイテク企業と同様にAI関連の投資を積極的に進めています。2023年10月の決算説明会では、2024年の資本支出が750億ドルに達すると発表しました。これは、主にテクノロジー・インフラの拡充を目的としています。

最近では、メタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト、アルファベットなどもAIへの数十億ドル規模の投資を継続する計画を明らかにしています。アマゾンが最新の決算発表で、2025年の支出計画についてどのような情報を提供するのかも市場の関心を集めています。

中国の新興企業「ディープシーク」の影響

ハイテク業界では、中国の新興企業ディープシーク(DeepSeek)がChatGPTに類似したAIモデルを開発したと報じられ、注目を集めました。一部のアナリストは、同社の技術革新が長期的にAI開発のコスト削減につながる可能性があると指摘しています。特に、アマゾンのAIプラットフォームはオープンソースモデルをサポートしており、新しいAI技術の導入によって、同社の製品やサービスの開発コストが削減される可能性があると考えられています。

eコマース事業の売上予測

AWSだけでなく、アマゾンの主力事業であるeコマースの売上も注目されています。アナリストの予想では、オンライン売上は747億ドルに達し、前年同期の705億ドルから増加すると見込まれています。

貿易摩擦が業績に与える影響

仮にアマゾンの売上が市場予想を上回ったとしても、貿易摩擦が今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。ドナルド・トランプ大統領は、中国からの輸入品に対して10%の関税を課すと発表しました。さらに、カナダとメキシコにも25%の関税をかける計画を示しましたが、ホワイトハウスはこれを一時停止しています。

アマゾンの最新の10-K(年次報告書)によると、中国を拠点とするセラーが同社のサードパーティーセラーサービスや広告収入の大部分を占めているため、規制や貿易制限が業績に悪影響を与える可能性があるとされています。

株価動向と評価

アマゾンの株価は2025年に入ってから7.7%上昇しており、S&P500指数の3%の上昇率と比較すると好調な動きを見せています。現在、アマゾンの株価は今後12カ月間の予想利益の37.8倍で取引されており、依然として高い評価を受けています。

今回の決算発表では、AWSの成長率、AI投資の進捗、eコマース事業の動向、そして貿易摩擦の影響がどのように説明されるかが、投資家にとって重要なポイントとなりそうです。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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