IBM、ソフトウェア事業の成長で売上加速!今後の株価はどうなる?

  • 2025年2月5日
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インターナショナル・ビジネス・マシーンズ(IBM)は、ソフトウェア事業の成長に支えられ、今後数年間の売上が予想を上回る見通しを示しました。

長期的な売上成長率を5%以上に引き上げ

IBMの最高財務責任者(CFO)であるジム・カバノー氏は、2月4日に開催されたプレゼンテーションにおいて、IBMの長期的な売上は年間5%以上の成長が見込まれると述べました。アナリストの予測では、2026年度および2027年度の恒常為替レートベースで約4%の成長が予想されていましたが、カバノー氏の発言はこれを上回る内容となっています。ただし、具体的にどの年までの成長を指しているのかは明らかにしませんでした。

ソフトウェアとサービスへの転換が進む

IBMは、従来のコンピューター企業からソフトウェアとサービスを主軸とする企業へと変革を進めています。2023年にはApptioを46億ドルで買収し、2025年4月にはHashicorpの買収を発表しました。こうした戦略的なM&Aによって、IBMはソフトウェア事業を拡大し、市場競争力を強化しています。

株価は最高値を更新

IBMの株価は、4日の米国市場で1.43%上昇し、264.46ドルで取引を終えました。1月30日には株価が13%上昇しており、このイベントに向けて過去最高値を更新していました。これは、第4四半期の決算がソフトウェア事業の好調によって予想を上回ったこと、さらに2025年の売上が恒常為替レートベースで「少なくとも5%」増加すると予測されたことが市場の期待を高めた要因となりました。

ソフトウェア事業の成長率は10%へ

カバノー氏によると、IBMのソフトウェア事業の売上は長期的に年間約10%の成長が見込まれています。一方、アナリストは2027年までの成長率を7%~9%と予測しており、IBMの見通しはこれを上回る形となっています。

インフラ部門と量子コンピューティングの展望

インフラ部門については、売上が年間1%~3%の範囲で増加すると見込まれています。さらに、2030年代後半には量子コンピューティング事業による売上が期待できるとカバノー氏は述べています。IBMは、量子コンピューティング分野での技術革新を進めることで、次世代の成長エンジンを確立しようとしています。

コンサルティング事業は市場を上回る成長へ

IBMのコンサルティング部門は、ここ数四半期の間苦戦を強いられていますが、市場の平均成長率を超える拡大が期待されています。カバノー氏は、「コンサルティング市場は、生成AIという技術革新の転換期を迎えている」と述べています。生成AIの導入が進むことで、コンサルティング事業の需要が高まると考えられています。

アナリストの見解

ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリストであるアヌラグ・ラナ氏は、「ソフトウェア事業の強さを考慮すると、IBMの売上成長の見通しは慎重なものだ」と指摘しています。一方で、コンサルティング事業については、短期的には利益の回復が難しい可能性があるとも述べています。

IBMは、ソフトウェア事業の拡大を軸に長期的な売上成長を見据えています。今後も、戦略的な買収や新技術の活用を進めることで、競争力を高めていくと予想されます。

今後、IBMの株価はどのように推移するのか? ソフトウェア事業の成長がどのように株価に影響を与えるのか注目が集まっています。

*過去記事はこちら IBM

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