配当株戦略の新時代:減配企業と新規配当銘柄に注目!

  • 2025年1月19日
  • 2025年1月19日
  • 配当株

配当株が現在厳しい状況に直面しています。本来であれば利下げ期待の恩恵を受けるはずですが、強い雇用市場と国債利回りの上昇が、そのパフォーマンスを制限しています。このような状況下で、配当収入を求める投資家は新たな戦略に目を向けることが重要です。

配当戦略の選択肢:人気の戦略とその課題

ウォルフ・リサーチのチーフ・インベストメント・ストラテジスト、クリス・セニェック氏は、いくつかの配当戦略を提案しています。その中で注目されているのが次の2つです。

  1. 配当貴族(少なくとも25年連続で増配している企業)
  2. 配当利回りが最も高い銘柄を避け、2番目に高い企業を選ぶ。

セニェック氏は、配当利回りが最も高い銘柄には注意が必要だと指摘しています。その理由として、高い利回りは企業の財務健全性に問題がある可能性を示唆している場合が多いからです。

しかし、どちらの戦略も金利不安により苦戦を強いられています。フェアリード・ストラテジーズのケイティ・ストックトン氏によると、配当株は2024年9月以降、アンダーパフォームしており、短期間での回復は難しいと見られています。

配当株以外の選択肢:減配企業と新規配当企業

配当株に代わる選択肢として、セニェック氏は次のような戦略を提案しています。

減配企業の活用

減配企業は通常、減配前にはアンダーパフォームし、その後数ヶ月で市場並みのパフォーマンスを示します。その後、6ヶ月ほどで市場を上回るパフォーマンスを見せる傾向があります。セニェック氏は、以下の条件を満たす銘柄を注視することが有効だと述べています。

  • 高い配当利回り
  • 高い負債水準
  • 高い配当性向

特に注目されている銘柄として、コールズ(KSS)ベイル・リゾーツ(MTN)ウェンディーズ(WEN)ハンツマン(HUN)アルダ・メタル・パッケージング(AMBP)があります。ただし、これらの銘柄はリスクが高いため、慎重な分析が必要です。

新規配当企業の探求

新規に配当を開始する企業も注目に値します。配当の開始は、安定したキャッシュフローの達成と経営陣の自信を示します。また、新しい投資家層を引き込む効果も期待されます。

セニェック氏がリストアップした候補には、スケッチャーズ(SKX)クロックス(CROX)リジェネロン・ファーマシューティカルズ(REGN)ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)マテル(MAT)EPAMシステムズ(EPAM)などがあります。これらの企業は自社株買いや強力なキャッシュフローを背景に、今後配当を開始する可能性があります。

現在の市場環境と配当株の未来

2025年、S&P500指数における配当支払企業の配当性向は、純利益の約35%、フリーキャッシュフローの45%を株主に還元しています。これらの企業の平均配当利回りは2.3%、時価総額加重平均では約1.5%となっています。

特に、2024年に減配を行った3M(MMM)インターナショナル・フレーバー&フレグランス(IFF)は、ウォール街で高く評価されています。減配後のコスト削減が将来的な成長の礎となる可能性があります。

投資家への提言

配当株の運用に苦戦している今、収入を得るためには柔軟な視点が求められます。減配企業や新規配当開始企業への投資は、新たな収益源となる可能性を秘めています。ただし、これらの銘柄の選定には慎重な分析と分散投資が必要です。

これからの市場環境を見据え、長期的な視点での投資戦略を立てることが、収益と安定を両立する鍵となります。

*過去記事はこちら 配当株

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