2024年に約300%の上昇を見せた人工知能ソフトウェア企業、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価は、その高騰ぶりに対して調整が見られています。ジェフリーズのアナリストによると、同社の企業価値は予想売上の46倍まで低下しました。これは、2024年中に55倍に達した水準からの減少です。
ジェフリーズの分析:評価が高騰した背景と今後の懸念
ジェフリーズのブレント・シル氏が率いるアナリストチームは、パランティアを「アンダーパフォーム」と評価し、目標株価を28ドルとしています。現在の倍率の高さは、コロナ禍による株価バブル時期を彷彿とさせるものです。当時、スノーフレーク(SNOW)、クラウドストライク・ホールディングス(CRWD)、データドッグ(DDOG)といった高成長企業も同様の評価倍率上昇を経験しました。
しかし、現在はより安定したマクロ経済環境にあり、金利の変動やAIブームの沈静化、内部関係者による株式売却などの要因が評価倍率のさらなる圧縮を引き起こす可能性があると述べられています。
株価の最新動向と市場の評価
パランティアの株価は、1月14日の午前中の取引で一時3.9%上昇し、67.48ドルに達しました。その後株価は上昇幅を縮め、終値は1.43%高の65.91ドルでした。この動きにより、5日間続いた下落が一時的に止まりました。しかし、2024年の大幅な上昇後、2025年に入って12.85%下落しており、市場での評価は依然として慎重です。
ファクトセットが追跡しているアナリストの評価によると、14%が「買い」と評価している一方で、50%が「中立」、36%が「売り」としています。
今後の注目点
パランティアはAIソフトウェア業界で重要な地位を占めていますが、株価に対する評価は引き続き議論の対象となっています。短期的な株価の動きや市場の期待を超えた成長を実現するには、さらなる売上の拡大や技術革新が必要とされています。投資家は慎重な姿勢を保ちつつ、長期的な成長の可能性を見極める必要があります。
*過去記事はこちら パランティア PLTR