エヌビディア急落の中、ブロードコムが注目される理由とは?

ブロードコム(AVGO)の株価は、シティのアナリスト、クリストファー・ダネリー氏率いるチームが「買い」評価を再確認し、目標株価を220ドルとしたことを受け、1月13日の米国市場で1%上昇しました。これは、中国へのAIチップの輸出を制限する可能性がある規制措置が報じられる中でエヌビディア(NVDA)らが大きく下落する中での動きとなっています。この規制は、ブロードコムの主要な顧客の一つであるバイトダンスに影響を及ぼす可能性があるとされています。

中国市場へのリスクと売上の影響

報道によれば、バイデン政権はAIチップの輸出規制を検討しており、これによりバイトダンスが影響を受ける可能性があります。ブロードコムの2025年度の推定売上の3~5%にあたる約20~30億ドルがバイトダンスからのものとされています。このような政策の不透明性が懸念される中、シティのアナリストはブロードコムが多角的なAI事業を通じて失われる売上を回復できる可能性があることを指摘しました。

シティの楽観的な見通しと堅調な財務実績

シティの楽観的な見通しは、ブロードコムの堅調な財務実績に基づいています。同社は過去12か月間で44%の売上増加を達成し、515.7億ドルの売上を記録しました。また、75.2%という高い粗利益率も実現しています。さらに、20人のアナリストが過去1か月間でブロードコムの利益予測を引き上げ、目標株価は171.60ドル〜300ドルの範囲に設定されています。これにより、成長に対する市場の期待が高まっています。

AI市場におけるブロードコムの存在感

AI市場の拡大が進む中で、ブロードコムはAIおよびインフラストラクチャ・ソフトウェアソリューションを提供する主要企業としての地位を確立しています。シティのアナリストは、バイトダンスのような個別の顧客リスクは、AI関連のサービス全体の需要によって緩和される可能性が高いと見ています。このように、ブロードコムは半導体業界における重要なプレーヤーであり続けると考えられています。

今後の見通し

ブロードコムの株価上昇は、AI市場の成長や堅調な財務実績を背景としたものです。一方で、中国市場へのリスクや政策の不透明性といった課題も存在します。それでも、多角的な事業展開によって失われた売上を補い、さらなる成長が期待されています。投資家にとっては、引き続き注目すべき企業の一つと言えます。

*過去記事「2025年の注目銘柄!ブロードコムの実力と投資家が見る未来

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG