CES後の株価急落、しかしエヌビディアの真の可能性はこれから

エヌビディア(NVDA)の株価は1月8日、終値が140.11ドルと前日から動きがありませんでした。同社CEOであるジェンスン・フアン氏が6日夜に行ったCES 2025の基調講演が期待外れであったとの見方から株価は7日に6.2%安と急落しましたが、そこから反転するまでには至っていません。
しかし、アナリストからは足元の株価の動きにまどわされないよう、短期的懸念を乗り越えるための大局的視点が必要との意見が出ています。

エヌビディアの市場機会に対する広い視野が求められる

メリウス・リサーチのアナリストであるベン・ライツェス氏は、短期的な懸念は理解できるものの、同社の将来性に注目するべきだと指摘しています。同氏は、「1月四半期の制約に対する懸念は一時的なものであり、エヌビディアが直面する『これがどれほど大きな市場機会になるのか』という疑問に比べれば小さな問題」とコメントしています。

例えば、エヌビディアの経営陣は、現在の1兆ドル規模のデータセンター市場が、同社の技術によってさらに高速なコンピューティング環境へと移行していくことを説明しました。また、自動運転車市場についても、2兆ドルから3兆ドル規模の可能性があるとの見方を示しました。

自動運転車とロボット市場の成長可能性

フアン氏は、自動運転車に加え、ロボット市場の可能性にも言及しました。特に、人間よりもロボットが多くなる未来を示唆し、AIを活用したデータセンターインフラがこれらの市場を支える重要な要素になると述べました。

バーンスタインのアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏もこれに触れ、自律走行車やヒューマノイドロボットが同社の成長に寄与すると述べています。同氏は、例えば100万台の自動運転車が稼働するごとに、データセンターへの追加投資が20億ドル〜30億ドル増える可能性があると試算しています。

GPUとASICの競争に対するCEOの見解

フアン氏は、グラフィックプロセッシングユニット(GPU)と、ブロードコム(AVGO)が製造するようなアプリケーション専用集積回路(ASIC)との競争についても言及しました。ASICが価格面での優位性を持つとの懸念に対し、フアン氏は「GPUのようなプログラマブルなプラットフォームは次世代の多様なアプリケーションに柔軟に対応できるため、優れた選択肢となる」と述べました。

バーンスタインのラスゴン氏も、「GPUは柔軟性が高く、次世代のAI技術に適している」と評価しています。

まとめ:エヌビディアの長期的成長性に注目

エヌビディアの株価は短期的に変動していますが、データセンター、自動運転車、ロボット市場といった分野での長期的な成長機会が見込まれます。2025年における同社の動向は、引き続き投資家にとって注目の的となるでしょう。

特に、3月に予定されているGTCカンファレンスでは、同社がさらに詳細なビジョンを発表する可能性があり、今後の株価の動向を左右する重要なイベントとなりそうです。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG