ループ・キャピタルのアナリスト、ロブ・サンダーソン氏は、最新のレポートでアマゾン・ドット・コム(AMZN)の利益率が2025年も引き続き向上すると主張しました。同氏は、特にAWS(Amazon Web Services)と小売部門の業績が利益向上の原動力になると分析しています。
「AWSには長期的に高い需要が見込まれるだけでなく、小売部門も含めた全体的な利益の見通しは非常に明るい」と述べています。また、同氏はアマゾンの株式を「買い」と評価し、目標株価を275ドルと設定しました。1月8日の米国市場の午後の段階でアマゾンの株価は0.13%高の222.4ドルで取引されています。
オフィス復帰義務化が利益率向上に寄与
サンダーソン氏は、先週から多くの地域で実施されたオフィス復帰の義務化が、高給職の離職率を一定程度押し上げる可能性を指摘しています。この影響で人件費が軽減され、2025年の利益率向上につながると考えられています。
地域別発送が小売部門に与えるプラスの影響
地域別発送モデルの導入により、小売部門の営業利益率が過去数四半期で大幅に改善している点にもサンダーソン氏は注目しています。特に海外向け出荷において、このモデルが効率化を進め、利益率向上を後押ししているとのことです。
売上予測とEBITDA予測のギャップに注目
同氏は、ウォール街のアナリストたちの予測には、小売部門の売上増加と利益率改善が十分反映されていないと指摘しています。2025年末までのアマゾンの売上予測はファクトセットのコンセンサス予想を下回っている一方で、金利、税金、減価償却費控除前の利益(EBITDA)予測は高い水準にあると述べています。
アマゾン・ドット・コムの株式は現在下落傾向にあるものの、AWSや地域別発送の影響による利益率の改善が予想されており、投資家にとっては引き続き注目すべき銘柄となっています。