ショッピファイ(SHOP)の株価が1月6日の米国市場で大きく上昇しました。ウェドブッシュのスコット・デビット氏が同社株の評価を「中立」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を115ドルから125ドルに上方修正したことが背景にあります。
6日の正午前の取引でショッピファイ株は2.9%上昇して112.39ドルとなりました。なお、ショッピファイの株価は過去12か月で41%の上昇を記録しています。
アナリストの評価ポイント:収益性と成長期待
デビット氏のコメントによれば、第3四半期の決算結果を受けて、同社の利益率の改善に期待が高まり、2025年の営業利益の成長が強く見込まれることから、短期的な株価の動きに対して前向きな見方を持つとのことです。
ショッピファイの11月の決算発表では、売上が前年比30%近く増加して21億6000万ドルに達し、1株当たり利益は64セントと、19セントの市場予測を大幅に上回りました。また、第4四半期の売上成長について、同社は「20%台後半から30%台前半の成長率が維持される」と予測しています。
人工知能の導入が評価ポイントに
ループ・キャピタルもショッピファイを「買い」にアップグレードしました。アナリストのアンソニー・チュクンバ氏は、12月に「ショッピファイがプラットフォームに人工知能を組み込んでいる点を投資家が十分に評価していない」と指摘しました。これにより、同社は収益を経費以上のペースで伸ばし続けると見られています。
デビット氏の分析によると、ショッピファイは引き続き「市場で最も優れたEコマースソフトウェアプラットフォーム」であり、新規顧客を引き付ける力を持つとともに、サブスクリプション価格を上昇させる余地も十分にあるとされています。
株価倍率が高いが、それに見合った価値を持つと評価
ショッピファイは、他の消費者向けインターネット企業と比較して株価収益率(P/E)が高い水準にあります。同社の株価は予想収益の73.3倍で取引されており、アマゾン(AMZN)の35.7倍、エッツィ(ETSY)の20.8倍、イーベイ(EBAY)の11.7倍を大きく上回っています。
それにもかかわらず、デビット氏はこの高い評価に見合った価値があると考えています。同氏は、ショッピファイの営業利益が今後5年間で年平均41%の成長を遂げる可能性があると計算しています。これは同業他社を上回る成長ペースです。
「ショッピファイのサブスクリプションモデルには、現在の市場予測に反映されていない価格設定の力があると考えています。これが中期的な上昇要因となる可能性があります」と述べています。
投資家への注目ポイント
ショッピファイの株価は過去12か月で顕著な成長を遂げ、アナリストの評価も強気に転じています。売上の成長と利益率の改善、さらにAI技術の導入など、同社の将来性は引き続き明るいものとされています。投資を検討する上で、こうした要因を考慮することが重要です。
*過去記事はこちら ショッピファイ SHOP