エヌビディア(NVDA)は1月6日の米国市場で時価総額ランキングの首位争いをアップル(AAPL)と繰り広げました。市場データによると、一時的にエヌビディアの時価総額がアップルを上回り、3兆7070億ドルに達しましたが、最終的には3兆6600億ドルで取引を終了。アップルの3兆7030億ドルにはわずかに届きませんでした。
エヌビディアが米国最大の企業として首位に立った最後の記録は、2024年11月22日であると報告されています。それでも、エヌビディアの株価は3.43%上昇し、終値での過去最高値を更新しました。新記録の終値は149.43ドルで、2024年11月7日の148.88ドルを超えました。なお、取引時間中の最高値は2024年11月21日に記録した152.89ドルのままです。
AI需要がエヌビディアを牽引
2025年に入り、エヌビディアの株価は人工知能(AI)チップへの需要増加を背景に好調なスタートを切りました。台湾の鴻海精密工業は、AIサーバー需要の強さが第4四半期の売上に寄与したと述べており、2025年第1四半期の業績に「大きな成長」が期待されるとしています。同社は最近、エヌビディアのGB200スーパーシップを収容するため、メキシコに世界最大のサーバー製造施設を建設中であると発表しました。
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市場調査会社トレンドフォースによれば、AIサーバー市場の価値は2024年の2050億ドルから2025年には2980億ドルに増加する見通しです。また、2025年にはサーバー市場全体の70%以上をAIサーバーが占めると予測されています。
次世代技術に期待が集まるCESでの発表
エヌビディアのCEOであるジェンスン・フアン氏は、ラスベガスで開催されるCESテクノロジーショーで基調講演を行う予定です。この場で、同社の次世代「Rubin」グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)やその他の製品について新たな詳細が明らかにされる可能性があります。
トゥルイスト証券のアナリスト、ウィリアム・スタイン氏は、エヌビディアがAIに特化したクライアント向け(PC用)の中央処理装置(CPU)を発表する可能性があると述べています。
半導体セクター全体が好調
エヌビディアだけでなく、他の半導体メーカーの株価も上昇しています。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は3.3%上昇し、ブロードコム(AVGO)も1.7%の上昇を記録しました。
エヌビディアの今後の展望
2025年に入り、AIチップ市場の拡大と技術革新がエヌビディアの成長を後押ししています。特にAIサーバー市場の拡大が同社にとって大きな追い風となっており、今後も市場での注目が高まることが期待されます。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA