鴻海精密工業の売上が15%増加!AI需要とエヌビディアの追い風

鴻海精密工業は1月6日、エヌビディア(NVDA)のサーバー組み立てパートナーとしての役割がAIインフラ需要の継続的な高まりを支え、予想を上回る15%の売上増加を達成したと発表しました。

世界最大のアップル社製iPhoneメーカーとしても知られる鴻海精密工業の直近3か月間の売上は、2兆1300億台湾ドル(約646億米ドル)に達しました。特に12月の売上は42%の増加を記録し、アナリストの予測を上回りました。同社は2025年第1四半期に「大幅な」売上の成長を見込んでおり、この報告を受けて台北市場での株価が最大3.6%上昇し、約2週間ぶりの高値を記録しました。

米国テック企業の巨額投資が鴻海に恩恵

鴻海やその他の台湾AIハードウェアサプライヤーは、アルファベット(GOOGL)やマイクロソフト(MSFT)など米国大手テクノロジー企業がデータセンター向けサーバーに巨額の投資を行っていることで利益を享受しています。しかし、AI技術の具体的なユースケースがまだ明確でないことから、一部の投資家は拡大ペースが減速するのではと懸念を抱いています。

ゴールドマン・サックスが売上予測を上方修正

ゴールドマン・サックスのアナリストは、今回の発表を受け、2024年の売上予測を1%上方修正しました。これは12月の売上が予想を上回ったことや、AIサーバーからの売上増加が背景にあります。また、2025年と2026年の売上予測も引き上げられました。

ゴールドマンのアナリストは「クラウド関連の売上が増加していることは、次世代ラックレベルAIサーバーの出荷台数の増加や、一般サーバーおよびネットワーク機器の需要回復を裏付ける」と述べています。

クラウド事業の成長がiPhone製造部門に匹敵する見通し

鴻海は、AIサーバーを含むクラウド事業の売上が2025年にはiPhone製造部門の売上に匹敵すると予測しています。iPhoneの成長が鈍化する中、AI市場は鴻海の事業多角化において重要な柱となると考えられています。これまで同社の売上の半分以上をアップルが占めてきたため、AI分野での成長が注目されています。

短期的な株価低迷の可能性と長期的展望

一方で、シティのアナリストであるキャリー・リュー氏は、鴻海の第1四半期の見通しが市場予測を下回っていることを指摘し、短期的には株価が低迷する可能性があると警告しています。

まとめ

鴻海精密工業は、AIインフラ需要の拡大を背景に大きな成長を遂げており、特にクラウド事業の将来的な成長が期待されています。一方で短期的な株価の変動リスクや、提携交渉の不透明性には注意が必要です。同社の多角化戦略がどのように実現するか、今後の動向に注目が集まっています。

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