テスラ(TSLA)は1月2日、2024年第4四半期の納車台数を発表しましたが、市場の予想を下回り、前年比で初めて売上減少を記録しました。これにより、株価は下落しましたが、投資家はすでに新型モデルや自動運転車への期待を高めています。
第4四半期の納車台数:市場予想に届かず
2024年第4四半期のテスラの車両納車台数は495,570台と報告されました。これは2023年第4四半期の484,507台から増加しているものの、ウォール街の予想である507,000台には届きませんでした。この発表を受け、2日の米国市場午後1時前の段階でテスラの株価は7%下落し、375.5ドルで取引されています。
投資家の中には、納車台数が50万台を超えるかどうかが重要だと考える人もいますが、今回の結果はその目安に達しませんでした。
テスラ初の前年比売上減少
テスラは2024年に通年で178万9226台の車を納車しましたが、これは2023年の180万8581台から約1%の減少となりました。モデルSセダンの販売開始以来、初めての前年比減少です。しかし、第4四半期の納車台数は前年同期比で約2%増加しており、記録的な水準を維持しています。
2025年の注目ポイント:新型モデルと自動運転タクシー
投資家は短期的な納車台数よりも、2025年に予定されている以下の2つの展開に注目しています。
- 低価格EVモデルの発売
テスラは2025年初頭に低価格帯のEVを投入予定です。イーロン・マスク氏は、この新型モデルによって販売台数が20~30%増加すると予測しています。 - 自動運転ロボットタクシーサービスの開始
2025年後半には、人工知能を搭載した自動運転のロボットタクシーサービスを開始する計画です。連邦規制の整備が進めば、これがテスラの大きな成長要因になると期待されています。
アナリストの見解と株価予測
テスラの見通しに関するアナリストの意見は分かれています。グッゲンハイムのロナルド・ジュシコフ氏は「売り」と評価し、目標株価を175ドルとしています。一方で、ウェドブッシュのダン・アイブス氏は「買い」と評価し、目標株価を515ドルとしました。
アイブス氏は、テスラを単なる自動車メーカーではなく、破壊的テクノロジーのリーダーと位置付けています。この戦略的ビジョンが次のステージに進むことで、特に自動運転やAIの分野での進展が期待されています。
長期的な視点でテスラを見る
テスラ株は2022年に65%下落した後、2023年には102%、そして2024年には60%以上の上昇を記録しています。同社の長期的な成長と技術革新が、投資家に引き続き魅力的な選択肢として映っています。
2025年は、低価格EVの発売や自動運転タクシーサービスの開始といった重要な年になると考えられます。これらの進展が、今後の株価パフォーマンスを支える大きな要因となりそうです。
*過去記事はこちら テスラ TSLA