株式投資を検討する際、成功した投資家やヘッジファンドマネージャーなどのビリオネアがどのような銘柄を保有しているのかを参考にすることはよくあります。ただし、彼らが保有する株が必ずしも自分のポートフォリオに適しているとは限りません。投資目的やリスク許容度は人それぞれ異なるからです。
一方で、大富豪たちが選ぶ銘柄は多くの人にとって魅力的な可能性があります。特に、その株が実際に成長を続けている場合には、検討の余地があります。
そんな背景の中、モトリーフールの記事が紹介する「ビリオネアが注目するテクノロジー株」が非常に興味深い内容でした。この記事をもとに、その注目銘柄について掘り下げてみます。
ビリオネアの注目株:アルファベット
モトリーフールの調査では、エヌビディア(NVDA)やメタ・プラットフォームズ(META)、マイクロソフト(MSFT)と並んで、アルファベット(GOOGL)が特に高い支持を集めていることが分かりました。この調査は、大手ヘッジファンド16社の保有銘柄を分析したもので、アルファベットはそのうち3分の2以上のファンドで保有されていました。
アルファベットの株価は2023年に約60%の上昇を記録し、2024年も約40%の上昇を見せています。これだけの成長を背景に、2025年以降のさらなる成長可能性が注目されています。
アルファベットが2025年に期待される理由
モトリーフールの記事では、アルファベットが2025年にさらに成長を見せる可能性について、次の3つの要因を挙げています。
Googleクラウドの利益成長
Googleクラウドは最近ようやく黒字化に成功しましたが、その利益成長はこれからが本番と言えます。他のクラウド競合企業の営業利益率を参考にすると、Googleクラウドは現在の売上水準でも年間160億ドルの営業利益を生み出している可能性があります。クラウド事業が今後さらに拡大すれば、その成長余地は一層大きくなりそうです。
AIチャット市場でのシェア拡大
AIチャット市場もアルファベットの注力分野です。同社のAIチャットツール「Gemini」は、2023年から2024年にかけてアメリカ国内での市場シェアを13%から27%に拡大し、主要競合先であるChatGPTに迫る勢いです。さらに、世界市場でもGeminiは最も急成長を遂げたツールとして注目されています。この分野での成長は、アルファベットの事業全体に新たな収益機会をもたらす可能性があります。
検索事業の継続的な成長
アルファベットの収益の柱である検索事業も依然として成長を続けています。Googleは世界のウェブ検索の90%を占めており、検索広告市場は2032年まで年平均11%の成長が予測されています。AIを活用した検索結果の改善が、この成長をさらに加速させると見られています。
長期的視点での投資が鍵
モトリーフールの記事では、短期的には株価調整の可能性があるものの、アルファベットの成長要因は長期的なものであり、この銘柄は長期保有に適していると述べられています。たとえ一時的な逆風があっても、アルファベットの事業基盤は非常に堅固であり、特に規模の大きな成長分野を複数抱えている点が魅力です。
また、同社が直面する規制リスク(例えば、Chromeの分離提案など)についても、仮に実現したとしても大きな経済的影響は限定的と見られています。むしろ、同社の柔軟な経営戦略が新たな収益機会を生み出す可能性も指摘されています。
モトリーフールの記事を参考に投資を検討
アルファベットは、ビリオネアたちに支持される理由が多くあり、特に2025年以降の成長が期待されています。モトリーフールの記事を参考に、今後の投資判断の一助にしてみてはいかがでしょうか?
投資はリスクを伴うものですが、長期的な視点での検討が大きな成果を生むこともあります。特にアルファベットのような銘柄は、継続的な成長を見込んで、ポートフォリオの一部として検討する価値がありそうです。
*過去記事 アルファベット GOOGL