12月20日(金)の米国株式市場はインフレ指標が予想を下回ったことを受けて大きく上昇しました。
以下は、20日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
フェデックス (FDX)
株価変動: 変動なし
詳細: フェデックスは、米国を代表する国際物流企業で、配送や貨物輸送の分野で高いシェアを持っています。同社は米国最大の小口混載貨物(LTL)事業を分社化する計画を発表しました。第2四半期の調整後1株当たり利益は4.05ドルとアナリスト予想を上回ったものの、2024年度の年間利益予想を19~20ドル(従来予想は20~21ドル)に引き下げました。一方、売上高の見通しは前年比で横ばいとなる見込みです。競合のUPSは同日2.5%の株価上昇を記録しました。
ナイキ (NKE)
株価変動: -0.2%
詳細: ナイキは、世界最大級のスポーツ用品メーカーで、フットウェアやアパレル製品を展開しています。同社の第2四半期決算は売上高・利益ともに市場予想を上回りました。しかし、第3四半期の売上高が前年同期比で低二桁の減少(市場予想は7.7%減)になるとの見通しを示し、株価は小幅下落しました。同社はリストラ計画により利益率の低下も予想していますが、CEOは「長期的なブランド価値の向上」を重視するとコメントしています。
ノボ ノルディスク (NVO)
株価変動: -17.83%
詳細: ノボ ノルディスクは、デンマークを拠点とする製薬企業で、特に糖尿病治療薬や肥満治療薬に注力しています。同社の肥満治療薬「CagriSema」の臨床試験結果が市場の期待を下回りました。試験では平均体重減少率が22.7%となり、期待されていた25%を下回りました。競合薬「Zepbound」を展開するイーライリリー(LLY)の株価は1.4%上昇しました。
USスチール (X)
株価変動: -4.98%
詳細: USスチールは、米国を代表する鉄鋼メーカーで、自動車や建設分野への供給が主力です。同社は第4四半期の調整後1株当たり損失を25~29セントと予測し、アナリスト予想の22セントの利益を大幅に下回る見通しを示しました。また、調整後EBITDAの見通しを1億5000万ドルに引き下げました。同社のCEOは鋼材価格の低迷が業績に影響していると述べています。
テスラ (TSLA)
株価変動: -3.46%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー製品を製造する米国の大手企業です。CEOイーロン・マスク氏を下院議長に推挙するという米国議員の発言が注目される中で株価は下落しました。同社はこの件に関してコメントを出していません。
カーニバル (CCL)
株価変動: +6.43%
詳細: カーニバルは、世界最大級のクルーズ船運営会社で、多様な旅行体験を提供しています。同社は第4四半期に調整後1株当たり利益が14セントを記録し、市場予想の8セントを上回りました。また、2025年の純利益が今年の記録を20%上回る23億ドルになると予測しています。
ブラックベリー (BB)
株価変動: +23.83%
詳細: ブラックベリーは、かつてスマートフォンメーカーとして有名でしたが、現在はセキュリティソフトウェアやIoT分野に注力しています。同社は第3四半期に1株当たり2セントの調整後利益を記録し、アナリスト予想の1セント損失を上回りました。また、Cylanceセキュリティ事業を1億6000万ドルで売却する計画を発表しています。
オクシデンタル ペトロリウム (OXY) & シリウスXMホールディングス (SIRI)
株価変動: OXY +3.9%、SIRI +12.15%
詳細: オクシデンタル ペトロリウムはエネルギー業界の大手で、石油とガスの探査・生産を行っています。一方、シリウスXMホールディングスは、衛星ラジオやストリーミングサービスを提供するメディア企業です。ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが両社の株式を追加購入したことが判明しました。特にオクシデンタル ペトロリウムの持ち株比率は28.1%に達しました。
*過去記事 株価変動