米国株市場の注目銘柄を追い求める投資家にとって、アナリスト評価は非常に重要な判断材料の一つです。ウォール街のアナリストによる評価が特に高いS&P 500構成銘柄の中から、買い推奨割合トップ10の企業を取り上げ、12月13日時点の終値や2025年のバリュエーション、成長予想を詳しく解説します。
アナリストが特に推奨するS&P 500銘柄トップ10
今回のデータは、ファクトセットによるアナリスト評価を基に作成されました。以下は、12月13日時点の終値を含む一覧です。
銘柄 | ティッカー | 買い推奨率 | 終値(12月13日) | コンセンサス目標株価 | 12カ月後の上昇余地 | 2024年リターン |
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アクソン・エンタープライズ | AXON | 100% | $644.91 | $606.92 | -6% | 147% |
デルタ航空 | DAL | 96% | $61.52 | $78.22 | 27% | 58% |
マイクロソフト | MSFT | 95% | $447.27 | $504.71 | 13% | 19% |
アマゾン | AMZN | 94% | $227.46 | $237.63 | 4% | 48% |
エヌビディア | NVDA | 92% | $134.25 | $172.97 | 29% | 173% |
シュルンベルジェ | SLB | 91% | $40.22 | $57.04 | 42% | -19% |
マイクロン・テクノロジー | MU | 91% | $102.50 | $147.25 | 44% | 15% |
ウォルマート | WMT | 90% | $94.25 | $98.88 | 5% | 82% |
GEエアロスペース | GE | 90% | $166.01 | $212.93 | 28% | 69% |
ベクトン・ディッキンソン | BDX | 89% | $225.56 | $276.54 | 23% | -8% |
注目すべき銘柄の特徴と成長性
アクソン・エンタープライズ(AXON)
買い推奨割合100%を誇るアクソンは、AIを活用した警察向け製品で注目されています。特に、新製品「AI Era」バンドルが市場で高評価を得ており、同社の将来的な収益成長への期待が高まっています。2025年の予想PERは101.6倍と高バリュエーションですが、売上高増加率23.3%が支持されています。
ナスダック100に新たに採用されたことでも注目を浴びていています。
*過去記事はこちら アクソン AXON
デルタ航空(DAL)
デルタ航空は、エネルギー価格や旅客需要の影響を受けやすい航空業界に属しているにもかかわらず、2025年の予想PERが8.5倍と割安で、EPS増加率21.3%が魅力です。2024年には58%ものリターンを記録しており、アナリストの間で高評価が続いています。
*過去記事「AIブームの中で輝く非テクノロジー株:デルタ航空の投資ポテンシャル」
エヌビディア(NVDA)
2024年に173%もの驚異的なリターンを達成したエヌビディアは、引き続きAI関連の成長を牽引する企業として注目されています。2025年のEPS増加率は52.7%、売上高増加率は55.1%と非常に高い予想が出ています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA
マイクロン・テクノロジー(MU)
メモリ市場の回復が進む中、マイクロンは予想EPS増加率166.1%と、驚異的な成長が見込まれています。予想PERは9.5倍と割安であり、成長性とバリュエーションのバランスが取れた銘柄として評価されています。
*過去記事「AIブームが追い風!SKハイニックスとマイクロンのメモリーチップ戦略が加速」
ウォルマート(WMT)
ディフェンシブ株の代表格であるウォルマートは、2025年の売上高増加率4.2%と安定した成長を見込んでいます。2024年のリターンは82%と高水準で、堅実な収益性が評価されています。
*過去記事「2024年ダウ平均のトップパフォーマーはエヌビディアではなく、ウォルマート!」
S&P 500指数との比較
S&P 500指数全体の2025年予想PERは22.1倍、EPS増加率は14.8%とされています。これに対し、上記の企業は高い成長性や割安なバリュエーションで市場の注目を集めています。特に、デルタ航空やマイクロン・テクノロジーは、指数平均を大きく下回るPERでありながら高い成長性を誇ります。
投資家への提言
アナリスト評価が高い銘柄は、成長性や収益性が市場で評価されている企業です。ただし、最終的な投資判断は、個々の投資家が企業のビジネスモデルや市場環境を深く調査し、自分のポートフォリオに適した銘柄を選択することが重要です。
これらの銘柄を参考に、米国株投資の新たな可能性を模索してみてはいかがでしょうか?