エヌビディア株が下落、ブロードコムの好調決算が浮き彫りにするAI需要

エヌビディア(NVDA)の株価は、同業のチップメーカーであるブロードコム(AVGO)の決算報告が人工知能(AI)プロセッサに対する強い需要を裏付けたにもかかわらず、12月13日の米国市場で下落しました。株価は2.25%下落し、終値は134ドル.25となりました。なお、12日の株価は1.4%下落していました。

ブロードコムの決算報告が示したAI市場の成長見通し

一方で、ブロードコム(AVGO)はAI市場の成長を裏付けるポジティブな要因を提示しました。同社は、大手テクノロジー企業が現在よりも最大10倍のAIチップを搭載したデータセンターを構築する計画を示しています。これにより、AIインフラ市場の長期的な成長が期待される見通しです。

12日、ブロードコムのCEOであるホック・タン氏は、3大ハイパースケーラー顧客(大規模クラウドデータセンターを運営する企業)が2027年度までに100万のAIチップクラスターを構築する見込みであると述べました。この市場機会は、2027年度において600億ドル〜900億ドルに相当すると予測されています。また、イーロン・マスク氏のxAIがエヌビディアのHopperグラフィック処理ユニットを10万台以上導入したことが報じられており、これは現時点で最大規模のAIクラスタとされています。

エヌビディアとブロードコムの競争と補完関係

ブロードコムは、顧客基盤がより幅広いエヌビディアのグラフィック処理ユニットと、同社のチップがすべてのAI市場で直接競合しているわけではないと、強調してきました。しかし、AIデータセンター向けの高度なネットワークインフラ提供においては競争が存在しています。

エヌビディア株の最近の停滞と今後の注目ポイント

ここ数週間、エヌビディアの株価は大きな動きがなく横ばいの状態が続いています。市場はAIチップの需要に対してどれだけ迅速に供給を拡大できるかを注視している状況です。

今後の注目ポイントとしては、2025年1月にラスベガスで開催される「CES」でのエヌビディアCEOジェンセン・フアン氏による基調講演や、同年3月に開催される同社の「GTCイベント」が挙げられます。これらのイベントはAI市場におけるエヌビディアの方向性や新たな取り組みを示す重要な機会となりそうです。

まとめ

エヌビディアやブロードコム、その他のAI関連企業が見せる成長見通しは、AIインフラ市場の活発な動きを反映しています。一方で、短期的な株価変動は市場の需給バランスや投資家の期待感に影響されやすい状態が続いています。長期的な視点で市場動向を見極めることが重要です。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA ブロードコム AVGO

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