テスラの株価が5連騰、中国市場が大きな影響

テスラ(TSLA)の株価は12月10日の米国市場で2.87%上昇し、5営業日連続の値上がりを記録しました。同日、S&P 500指数とダウ平均株価がそれぞれ0.3%、0.4%の下落を見せた中で、テスラのパフォーマンスは際立っていました。終値は400.99ドルで、2021年11月以来初めて400ドルを上回りました。

テスラの株価は021年11月4日に記録した終値での過去最高値である409.97ドル、および同日の取引中最高値414.50ドルに迫る勢いを見せています。

モルガン・スタンレーが目標株価を引き上げ

一方、モルガン・スタンレーのアダム・ジョナス氏は、テスラの目標株価を310ドルから400ドルに引き上げ、買い推奨を維持しました。同氏は、ドナルド・トランプ次期大統領の政策が電気自動車の普及に影響を与える可能性を指摘し、米国が中国に主導権を譲り渡さないための注意が必要と述べています。

現在、中国では新車販売の30%以上を電気自動車が占めていますが、米国ではその割合が約8%にとどまっています。

中国市場での販売が成長を牽引

テスラは第3四半期に中国で18万台以上の電気自動車を販売し、全体の売上の約40%を占めました。また、第4四半期には14万1000台の新車登録が行われており、第3四半期を超えるペースで進んでいます。この成長は、テスラが中国市場で四半期売上記録を更新する可能性を示しています。

ウォール街の投資家たちは、テスラが公式に発表するデータに加えて、第三者の保険データを注視し、中国市場での売上動向を追っています。

株価の急騰とウォール街の見解

テスラの株価は年初来で約61%、11月5日以降では55%の上昇を見せています。イーロン・マスク氏がドナルド・トランプ氏を支援していることが、両者の関係が自動車業界にポジティブな影響をもたらすとの期待を高めています。特に、自動運転車の普及を促進する連邦基準の確立が注目されています。

アナリストの評価と今後の見通し

キャンター・フィッツジェラルドのアナリスト、アンドレス・シェパード氏はテスラのロボタクシー事業や自動運転技術への期待を表明しつつ、目標株価を365ドルに設定しています。ただし、現時点では「ホールド」との評価を維持しており、より良いエントリーポイントを待つ考えを示しました。

現在のテスラ株価は2025年の利益予想の約116倍という高いバリュエーションで取引されており、アナリストの平均目標株価267ドルを大きく上回っています。

まとめ

テスラの株価は中国市場での好調な売上を背景に上昇を続けており、過去最高値に迫っています。一方で、目標株価や評価に対しては慎重な見解も見られます。今後もテスラが成長を続けられるか、投資家は引き続き注視する必要があります。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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