テスラ株価が再び上昇!2024年の課題と投資家の注目ポイント

テスラ(TSLA)の株価は12月4日に上昇し、3日の下落分を完全に回復しました。電気自動車メーカーとしての地位を強化する同社は、最新の市場動向や配達台数に関する懸念にもかかわらず、投資家の期待を引き続き集めています。

株価の動きと背景

テスラの株価は4日に1.9%上昇し、357.93ドルで取引を終えました。これは、S&P 500指数(SPX)の0.6%の上昇や、ダウ平均株価(DJIA)の0.7%の上昇を上回るパフォーマンスであり、過去52週間で最高値を記録しました。2024年の年初からの株価上昇率は44%に達しています。

この上昇は、企業統治訴訟の中心地として知られているデラウェア州衡平法裁判所のキャサリーン・マコーミック判事が、2018年にCEOのイーロン・マスク氏に授与されたインセンティブ付き株式オプション3億ドル相当を無効とする決定を覆すことを拒否したことが背景にあります。この決定はテスラにとって困難を伴うものと見られていますが、同社は控訴を予定しており、最終的にはマスク氏が報酬を受け取れる可能性が高いとされています。

配達台数に関する見通しと懸念

投資家たちは報酬問題から目を移し、今後の納車台数や成長可能性に注目しています。ゴールドマン・サックスのアナリストであるマーク・デラニー氏は、2024年のテスラの納車台数が2023年と比較して増加しない可能性があると述べました。

テスラの経営陣は第3四半期の決算報告時に、納車台数が前年比で増加する見込みを示唆し、第4四半期には51万5000台の販売を予測していました。しかし、デラニー氏は地域別の販売データに基づき、この数字が51万台に近いと予想しています。また、テスラ株を「ホールド」と評価し、目標株価を250ドルとしています。

ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想によると、第4四半期の納車台数は約50万3000台とされており、前年比で約1%の減少が見込まれています。

2025年以降の成長見通し

テスラのより大きな焦点は、2025年の成長にあります。同社は年初に低価格の新モデルを発売する予定であり、これが20~30%の成長を後押しすると期待されています。この成長目標が達成されれば、2025年の納車台数は約230万台になると見込まれています。一方で、ウォール街では現在、210万台と予測しており、目標との差異が懸念されています。

ロボタクシーサービスの展開も2025年後半に計画されており、自動運転車を規制する連邦基準が整備されることで、事業の開始が加速する可能性があります。

株価上昇の要因

テスラの株価は、第3四半期の決算報告以来67%の上昇を記録しており、成長期待と11月の選挙結果がこの動きを後押ししています。特に、テスラの投資家は、マスク氏と次期大統領であるドナルド・トランプ氏との関係が同社に有益な影響を与えることを期待しています。

まとめ

テスラ株は、報酬問題や納車台数に関する議論を超えて、引き続き成長に向けた期待が高まっています。特に2025年以降の成長目標が達成されるかどうかが重要なポイントとなります。短期的な市場動向だけでなく、中長期的な視野でテスラの戦略を見極めることが投資家にとって重要となっています。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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