スーパーマイクロの株価不安定、投資家とウォール街の懸念が続く

スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)の株価は依然として大きな動きを見せており、投資家やウォール街の専門家たちの間で不安が高まっています。12月3日に4%下落した株価は、4日には4%上昇し、41.81ドルで取引を終了しました。しかし、AIサーバーメーカーである同社の6月30日締めの年度および9月四半期の遅延した財務報告書への懸念は払拭されていません。

アナリストの意見が分かれる中、不安定な株価が続く

スーパーマイクロに関する市場の見解は分かれています。同社の株をカバーしているアナリストの間では、50%が「中立」、25%が「買い」、そして25%が「売り」という評価に分かれています。このような状況は、投資家にとって混乱をもたらすものであり、株価の方向性が定まらない不安定な状況が続いています。

2日には、取締役会が任命した委員会が、会計調査の結果として不正や不祥事の証拠は見つからなかったと発表しました。この発表を受け、株価は29%急騰しました。この調査は、監査法人アーンスト・アンド・ヤングが10月に辞任したことをきっかけに開始されたものです。

経営体制の変化と株価への影響

委員会は、最高財務責任者の交代と新たな最高会計責任者の任命を勧告しました。この対応により、ナスダックによる上場廃止リスクは最小限に抑えられたと評価されています。しかし、一部の専門家は、この対応が十分ではない可能性を指摘しています。

ウェドブッシュのアナリストであるマット・ブライソン氏は、この対応について「監査法人辞任の深刻さを考えると、範囲が限定的に見える」と述べています。また、同氏は「経営陣の構造に大きな変化が見られないことは、将来的な財務上のリスクを高める可能性がある」と指摘しています。同氏は24ドルという目標株価を設定しており、現在の株価から大幅な下落を予想しています。

今後の注目点

スーパー・マイクロ・コンピューターの財務報告書の提出が遅延している状況は、引き続き投資家や市場関係者の注目を集めています。報告書の内容や経営陣のさらなる対応によって、株価がどのような動きを見せるのかが焦点となっています。

スーパーマイクロは、AIやハイパフォーマンスコンピューティングの分野で重要な役割を果たしている企業です。そのため、同社の財務や経営状況が市場全体に与える影響も無視できません。投資家にとっては、今後の展開を注意深く見守ることが求められる状況です。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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