12月3日の米国市場でクレド・テクノロジー・グループ・ホールディング(CRDO)の株価が大幅に上昇しました。同社はAIデータセンター関連の高速接続ソリューションを提供する企業として、投資家から注目を集めています。
クレド社の第2四半期の業績は市場予想を大きく上回り、3日の終値は47.89%高の70.69ドルを記録しました。この上昇は、人工知能関連技術に対するデータセンター投資が急増している状況を反映したものです。
クレド社の会社概要
クレド・テクノロジー・グループ・ホールディングは、データセンター、高速通信、クラウドインフラ向けの高度な接続ソリューションを提供するアメリカのテクノロジー企業です。主に、高速かつ低消費電力の半導体や接続ソリューションを設計・販売しており、顧客にはマイクロソフト、アマゾン、テスラなどの大手企業が含まれています。
同社の製品群には、アクティブ電気ケーブル(AEC)や光学モジュール、シリコンソリューションが含まれ、AIやクラウドベースのデータセンター市場での需要拡大に対応しています。カリフォルニア州サンノゼに本社を構えるクレドは、AI、5G、次世代クラウド技術の普及に貢献する重要な技術パートナーとしても位置づけられています。
売上・利益ともに市場予想を上回る好調な業績
クレドは2日の取引終了後に、第2四半期の調整後利益が1株当たり7セントであったと発表しました。これは、ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想5セントを上回る結果です。売上も64%増加し、7200万ドルとなりました。この数字も市場予想の6680万ドルを上回る好調なものです。
同社のビル・ブレナン最高経営責任者は、「当社は2025年度下半期に売上の転換点を迎えると予測していましたが、その転換点が到来しました。特にAI関連需要の増加と顧客との関係の深化が大きな要因となっています」とコメントしています。
第3四半期の売上予測も市場期待を超える見通し
クレドは第3四半期の売上を1億1500万ドル〜1億2500万ドルと予測しています。これはアナリストの予想である1億460万ドルを上回る内容です。この結果を受けて、投資家の期待はさらに高まっています。
証券アナリストによる評価の向上
米国みずほ証券のアナリスト、ビジェイ・ラケッシュ氏は、クレドの目標株価を49ドルから70ドルに引き上げ、格付けを「アウトパフォーム」としています。同氏は、「クレド社はコストと電力面での競争力を活かし、AI関連市場の追い風を最大限に活用しています」と述べています。
さらに、バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチのヴィヴェク・アーヤ氏は、同社の格付けを「アンダーパフォーム」から「買い」へと大幅に引き上げ、目標株価も27ドルから80ドルに修正しました。同氏は、クレドがマイクロソフト、アマゾン、テスラなど主要顧客の需要増加により、さらなる成長を遂げている点を強調しています。
クレドの今後に期待が高まる
AIデータセンター関連の需要増加はクレドの成長を大きく後押ししています。同社の競争優位性と顧客基盤の拡大が、今後の売上拡大を支える要因になると見られています。投資家にとっては、引き続き注目すべき銘柄と言えます。