アップル(AAPL)の株価が12月3日にさらに上昇し、過去52週間における最高値を更新しました。株式市場全体が一時的な調整局面にある中でも、アップルのパフォーマンスは堅調に推移しています。
同社の株価は3日に1.28%上昇し、終値は242.65ドルとなりました。取引中には過去最高値の242.76ドルを記録しました。過去7営業日のうち6日間で株価が上昇しており、S&P500の中で取引量が9番目に多い銘柄として注目されています。
iPhoneの販売状況に対する懸念とその影響
アップルの最近の株価上昇は、先週の報告でiPhoneの販売が競合他社に遅れをとっているとの指摘や、消費者が同社の新しい人工知能(AI)機能に対して期待外れと感じているとの評価がある中で実現しました。このような市場の反応にも関わらず、株価は安定して上昇を続けています。
他のテクノロジー企業の動向
3日にはメタ・プラットフォームズ(META)の株価も新高値を記録し、3.51%上昇して613.65ドルで取引を終えました。
一方、S&P500は0.05%の小幅上昇でしたが6,049.88の新記録を達成しました。今年に入ってから同指数は26.8%上昇しており、アップルはこれに対して25%の上昇率を記録しています。テクノロジー銘柄が中心のナスダック指数も3日に0.4%上昇し、19,480.91の新記録を更新しました。今年の上昇率は29.8%に達しています。
アップルの成長要因と市場価値
アップルは「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる主要なテクノロジー企業群の一員であり、今年の市場の上昇を牽引する役割を果たしています。同社は現在、時価総額3.64兆ドルで世界最大の企業です。
アナリストの見解と将来予測
ウェドブッシュ証券のシニア株式アナリストであり、テクノロジーリサーチ部門のグローバル責任者であるダン・アイブス氏は、アップルの今後の展望について市場の懐疑的な見方以上の可能性があると述べています。
アイブス氏は、「iPhone 16はスーパーサイクルの始まりであり、中国での売上も堅調なため、市場の弱気派が後退している」と述べました。同氏はアップル株を「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を300ドルに設定しています。
また、アイブス氏はiPhone 16の販売がAIを活用したスーパーサイクルを引き起こし、年間販売台数の記録を更新する可能性があると見ています。この新型iPhoneにより、9,000万人以上のユーザーが機種変更を行い、アップルの時価総額が2025年までに4兆ドルに達すると予測しています。
まとめ
アップルは市場での懸念を抱えながらも、堅実な成長を見せています。iPhone 16を中心とした新しいサイクルや、中国市場での売上拡大が同社の今後の発展に大きく寄与すると期待されています。時価総額が新たな高みに到達する可能性もあり、今後の展開が注目されています。
*過去記事はこちら アップル AAPL