スーパーマイクロ株、11月の乱高下から見えるAI関連銘柄の可能性

2024年11月、スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)は注目を集めるデイトレード銘柄として話題となりました。同社はナスダックからの上場廃止を回避しようと奮闘する中で、株価が大きく乱高下しました。その変動性の高さから、スーパーマイクロは特異なパターンを示す企業群の一つとして注目されています。

スーパーマイクロの株価動向

スーパーマイクロの株価は、11月の19営業日のうち10日間で10%以上の変動を記録しました。この激しいボラティリティにより、同社は「S&P 500のベンチマーク指数でトップの成績を記録した翌日に最悪の成績を出した銘柄」として特別な地位を獲得しました。

これは今年に入って2例目の出来事で、同様のパフォーマンスを見せたのはエンジニアリングコントラクターのアメンタム・ホールディングス(AMTM)だけです。一方で、逆のパターン(ワーストからトップへの転換)を達成した銘柄は5つ存在します。

AIブームの後、株価はどこへ向かうか

スーパーマイクロの株価は、2月のAI投資ブームの影響で64%上昇したことが記憶に新しいですが、3月の過去最高値から現在は70%以上下落しています。

それでも、11月の値動きはポジティブでした。11月1日からの上昇率は12%を記録し、月間ベースでは今年2月以来の好調な動きとなっています。ただし、11月の最終取引日である29日の取引では6.93%下落し、終値は32.64ドルを記録しました。

上場廃止回避への取り組みと潜在リスク

スーパーマイクロは、財務報告の提出遅延による上場廃止リスクに直面しています。現在、独立監査法人BDOが同社の財務諸表を精査中で、以前の監査法人アーンスト・アンド・ヤングが辞任したことによるさらなる遅延や提出期限の未達成が懸念されています。

株価は、財務問題が解決するまで不安定な状態が続くと予想されます。しかし、こうしたリスクにもかかわらず、上場廃止回避の努力がポジティブな兆候として市場で注目されています。

投資家が注目すべきポイント

  1. 高ボラティリティを活用した短期トレードの機会
    スーパーマイクロの株価変動は、デイトレーダーにとって大きなチャンスを提供しています。
  2. AI関連銘柄としての中長期的な可能性
    過去のAI投資ブームでの急上昇を考えると、将来的な成長ポテンシャルにも注目する価値があります。
  3. 上場廃止回避と財務状況の透明性
    財務報告問題が解決されれば、株価の安定化と上昇が期待されます。

まとめ

スーパー・マイクロ・コンピューターは現在、投資家心理を大きく揺さぶる状況にあります。財務問題や上場廃止問題が株価の上値を抑える一方で、AI関連の成長性が再評価される可能性も秘めています。短期トレードを考える投資家だけでなく、長期的な視点で同社の成長を追いたい投資家にとっても、今後の動向から目が離せません。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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