スノーフレーク（SNOW）は第3四半期の決算発表翌日の市場で株価が記録的な上昇を遂げ、過去最高値を更新しました。市場では、エヌビディアの決算発表を凌ぐ重要な材料として注目されています。この動きはソフトウェア株の勢いが今後さらに増す可能性を示しています。
ソフトウェア株のアウトパフォーマンス
米国みずほ証券のアナリスト、ジョーダン・クライン氏によると、スノーフレークとエヌビディア（NVDA）の決算報告をきっかけに、ソフトウェア株が半導体株を上回るパフォーマンスを示しています。同氏は、「スノーフレークの売上増加と決算内容の強さ、そしてエヌビディアの好調な結果（ただし一部の懸念材料を含む）を踏まえ、当面ソフトウェア株を重視する立場をさらに強化した」と述べています。
決算内容と株価の反応
スノーフレークは第3四半期の決算で市場予想を大幅に上回る売上を報告し、製品売上の年間予想も引き上げました。この発表後の11月21日の米国市場で同社の株価は32.71%上昇し、171.35ドルとなりました。これは同社史上最大の上昇率です。
ソフトウェア業界の追い風
クライン氏は、スノーフレークの業績と経営陣の自信あるコメントに基づき、セールスフォース（CRM）、オラクル（ORCL）、モンゴDB（MDB）などの競合企業の決算報告が控える中、ソフトウェア株のさらなる上昇が期待できるとしています。また、これらの企業の好調な結果が投資家の注目を集め、年末にかけての相場を引っ張る可能性が高いとの見解を示しました。
AIの進展がソフトウェア株を後押し
決算発表前には、CEOの退任や競争の激化、評価額の高さに対する懸念から、スノーフレークの株価は年初来で35%下落していました。しかし、今回の決算内容はこれらの懸念を払拭するものであり、生成AIの分野での企業支出増加が追い風となっています。同社は決算説明会で、AIおよび機械学習（ML）関連製品の採用が急増していることを強調しました。具体的には、AI/ML製品を使用している顧客数が前年のほぼゼロから3,200社に増加したと発表しています。
今後の展望
スノーフレークの決算結果と市場での反応は、生成AIがもたらす新たな成長機会をソフトウェア企業がいかに捉えているかを浮き彫りにしています。これにより、ソフトウェア株への関心が高まる中、投資家がポートフォリオを再編成する動きが活発化する可能性があります。特に、AI分野における競争力を持つ企業が引き続き注目されそうです。
以上の背景から、ソフトウェア業界は年末に向けて一段と注目される場面を迎えています。企業ごとの決算発表が相場にどのような影響を与えるのか、引き続き注視が必要です。
＊過去記事はこちら スノーフレーク SNOW