11月19日、エヌビディア（NVDA）の株価が再び急騰しました。上昇率は4.89%に達し、終値は147.01ドルとなっています。この上昇の背景には、同社の四半期報告書発表を翌日に控えて、複数のウォール街アナリストが目標株価を引き上げたことがあります。
ウォール街のアナリストが目標株価を引き上げ
トゥルイスト証券のアナリスト、ウィリアム・スタイン氏はエヌビディア株の買い推奨を維持し、目標株価を167ドルに引き上げました。これは19日の終値と比較すると14%の上昇余地があることを示しています。スタイン氏は、データセンター市場における需要拡大を挙げ、同社がウォール街の予想を上回る可能性が高いと指摘しました。
さらに、シュティフェルのアナリスト、ルーベン・ロイ氏もエヌビディア株の買い推奨を維持し、目標株価を180ドルに引き上げました。これは19日の終値から22%の上昇余地を意味します。ロイ氏は、同社が四半期業績でウォール街のコンセンサス予想を上回ると予測しており、通期ガイダンスの引き上げも期待しています。
四半期報告書への期待が高まる背景
エヌビディアの2025年度第3四半期（9月29日終了）の売上は、前年比79%増の325億ドルに達すると予想されています。このような急成長に加え、収益性のさらなる向上も見込まれています。また、同社の粗利益率が第2四半期にやや低下した後、今回の報告書で改善が見られるかどうかも注目されています。
加えて、今年後半に予定されているAIプロセッサ「Blackwell」の進捗状況も大きな話題となっています。ロイ氏によると、サプライチェーンの確認は「Blackwell」アーキテクチャへの需要の高さを示しており、同社の成長への期待感を後押ししています。
エヌビディア株は依然として魅力的
エヌビディアの株価は現在、来年度の売上の約33倍という高い水準で取引されていますが、AI処理のゴールドスタンダードとされる同社にとって、この評価は適切であると考えられます。特にAIやデータセンター市場の拡大を背景に、同社が持続的な成長を実現する可能性は十分に高いと言えます。
四半期報告書の発表は20日の市場終了後に予定されています。市場関係者は、エヌビディアが業績で強気の見通しを示し、今後の成長路線を明確にすることを期待しています。今後の動向に注目が集まる中、同社が市場の期待にどのように応えるかが注目されます。
＊過去記事はこちら エヌビディアNVDA