11月19日(火)の米国株式市場は、ロシアによる核戦略更新の発表を受け、取引開始直後に混乱が広がりました。この動きは、核兵器使用の敷居が低くなる可能性を示唆し、投資家心理に影響を与えました。市場は不安定な動きを見せつつも、特定の企業では大きな値動きが見られました。
以下は、19日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
スーパー・マイクロ・コンピュータ (SMCI)
- 株価変動: +31.24%
- 詳細: スーパーマイクロは、ハイパフォーマンスなサーバーやストレージソリューションを提供する企業です。ナスダックの上場基準への準拠に向けた猶予期間の延長を求める計画を提出し、BDO USAを監査法人として任命したことを発表しました。この対応が市場に好感され、株価が急騰しました。なお、ナスダックが計画を審査する間、同社株は上場を維持します。
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エヌビディア (NVDA)
- 株価変動: +4.89%
- 詳細: エヌビディアは、AIやゲーミング、データセンター向けの半導体技術で世界をリードする企業です。今週予定されている第3四半期決算発表を控え、投資家の期待が高まっています。今年に入って同社の株価は197%の上昇を記録しており、AI分野の成長を背景に大きな注目を集めています。
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ウォルマート (WMT)
- 株価変動: +3.00%
- 詳細: ウォルマートは、世界最大の小売企業で、日用品から食品まで幅広い商品を展開しています。第3四半期の調整後利益が1株あたり58セントとアナリスト予想を上回り、売上高も1696億ドルに達しました。さらに、2025年度の業績見通しを引き上げたことが投資家の信頼を強化し、株価の上昇を後押ししました。
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マイクロストラテジー (MSTR)
- 株価変動: +11.89%
- 詳細: マイクロストラテジーは、企業向けのデータ分析およびビジネスインテリジェンスを提供するソフトウェア企業であり、同時にビットコインの最大企業保有者でもあります。同社は17億5000万ドルの転換社債を発行し、その収益をビットコインの追加購入に充てる計画を発表しました。ベンチマークアナリストが目標株価を引き上げたことも株価上昇を後押ししました。
シンボティック (SYM)
- 株価変動: +28.00%
- 詳細: シンボティックは、AI対応のロボット技術を開発し、物流や倉庫管理の効率化を支援する企業です。第4四半期で黒字転換を果たし、売上は前年同期比19%増の5億7680万ドルとなりました。さらに、第1四半期の売上高予想と調整後EBITDAの見通しを上方修正したことで、投資家の期待感が高まっています。
インサイト (INCY)
- 株価変動: -8.3%
- 詳細: インサイトは、がんや炎症性疾患の治療薬を開発するバイオ医薬品企業です。同社は慢性特発性じんましんの治療薬に関する第2相試験登録を一時中断すると発表しました。このニュースを受け、治験計画の不透明感から株価が大幅に下落しました。
Xポン (XPEV)
- 株価変動: -3.8%
- 詳細: Xポンは、中国を拠点とする電気自動車メーカーで、スマートEVや自動運転技術の開発に注力しています。同社は、第3四半期の損失縮小と売上高の増加を報告しましたが、成長の持続可能性に対する市場の懸念が株価を押し下げました。粗利益率が過去最高の15.3%に達したものの、投資家の評価にはつながりませんでした。
*過去記事 株価変動