サーバーメーカーのスーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)は11月18日、独立監査法人を選任し、ナスダック上場要件を満たすための計画を提出しました。この発表を受けて、同社の株価は急騰しました。
スーパーマイクロの株価は18日の通常取引で15.9%上昇し21.54ドルで取引を終了、さらに時間外取引では30%近い追加上昇を記録しました。同社の株式は、S&P 500種株価指数内でも最も高いパフォーマンスを示しています。
BDO USA, P.C.を監査法人に選任
スーパーマイクロの取締役会は、監査法人としてBDO USA, P.C.を選任したと発表しました。BDOはグローバルなネットワークを持つBDOインターナショナルのメンバー企業です。
スーパーマイクロのCEOであるチャールズ・リャン氏は、「この選任は財務諸表の更新に向けた重要なステップであり、迅速に対応していきます」とコメントしています。
ナスダック上場要件に準拠する計画を提出
スーパーマイクロコンピュータは、2024年6月30日締めの年次報告書および2024年9月30日締めの四半期報告書を完成させる計画を公表しました。この計画により、ナスダックのスタッフが認める裁量期間内での定期報告書の更新が可能になるとしています。
また、同社はナスダックからの審査が完了するまで上場を維持できることを確認しています。上場規則に基づき、同社の証券取引は継続される見込みです。
課題を乗り越えるための取り組み
今年に入り、スーパーマイクロは利益率の低下や元会計事務所の辞任をめぐる問題など、多くの課題に直面してきました。しかし、同社はこれらの課題を乗り越え、上場維持のためのプロセスに取り組んでいます。
特に、6月30日締めの年次報告書(10-K)と9月30日締めの四半期報告書(10-Q)の提出遅延が、同社の課題の一つとなっていましたが、今回の計画提出により状況改善が期待されています。
エヌビディアの最新AIデータセンターサーバーを発表
さらに、スーパーマイクロは、エヌビディア(NVDA)のグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を基盤としたAIデータセンターサーバーの新ラインナップを発表しました。これにより、AI分野における同社の競争力がさらに強化されると見られています。
スーパー・マイクロ・コンピュータは、ナスダック上場維持に向けた迅速な対応と技術革新の両面で前進を続けています。これからの展開に投資家の注目が集まっています。
*過去記事はこちら スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI