テスラ(TSLA)の株価は、米国大統領選挙後の勢いを受けてさらなる上昇を見せています。11月5日の選挙以降、株価は約39%上昇し、年初来では41%の伸びを記録しました。11月11日の取引開始直後には株価が9%上昇し、349.99ドルに達しています。これによりテスラの時価総額は約1兆1000億ドルとなり、3200億ドルの価値が追加されました。この勢いがどこまで続くのか、注目が集まっています。
ウォール街アナリストの見解: トランプ政権がテスラに与える影響
ウォール街の多くのアナリストは、ドナルド・トランプ氏が大統領に再選された場合、テスラとそのCEOであるイーロン・マスク氏との関係が強化されると予測しています。特にトランプ氏の政策が自動運転車やAI分野の規制緩和に繋がる可能性があり、テスラにとって追い風となるとの見解です。ウェドブッシュのダン・アイブ氏は、テスラの目標株価を400ドルに引き上げ、「買い」推奨を行なっています。
アイブ氏は次のように述べています。
「トランプ政権下では、イーロン・マスク氏が長年取り組んできた自動運転車プロジェクトが一層推進され、テスラにとって大きなチャンスとなるだろう。」
テスラ株のショートスクイーズの可能性
テスラ株の急騰には、いくつかの要因が関与していると考えられます。その一つが「ショートスクイーズ」です。ショートスクイーズは、空売り投資家が株価の急上昇に耐えられず、株を買い戻すことで株価がさらに上昇する現象です。ファクトセットのデータによれば、テスラの取引可能な株式の約3%(約7900万株)が空売りされており、これはテスラへの空売りの注目度が依然として高いことを示しています。
テスラ株の空売り動向と投資家の楽観的な見通し
選挙後の株価上昇により、空売り業者は総額70億ドル以上の損失を被ったと報じられています。しかし、アナリストたちはこの上昇が必ずしもショートスクイーズによるものとは見ておらず、むしろトランプ政権2期目でのテスラの成長に対する投資家の期待が強まっていることが主な要因だと考えています。
一部の投資家は、政策面でのサポートが継続されることで、テスラが規制の障壁を超え、一層の成長を遂げると考えています。自動運転やAIにおける新たな展開は、テスラにとって未来を大きく切り開く可能性を秘めており、これが現在の株価上昇の根底にあると見られています。
テスラ投資の戦略と今後の見通し
トランプ政権がテスラの成長を後押しする政策を採用する場合、同社の成長可能性は一段と高まると予想されます。投資家にとっては、テスラが自動運転とAIのリーダーシップを確立する中で、同社の株式を長期的に保有することが魅力的です。また、空売り比率が一定水準を維持しているため、今後も適度なボラティリティが期待されます。
*過去記事はこちら テスラ TSLA