2024年の米国大統領選挙が終わり、イーロン・マスク氏率いるテスラ（TSLA）の株価が急上昇しました。選挙翌日の11月6日以降、テスラ株は週末までに約25%も値上がりし、1株300ドルを突破。これは2022年9月以来の高値となり、市場に大きな衝撃を与えました。これには共和党のドナルド・トランプ氏が再びホワイトハウスを取り戻したことが背景にあり、テスラの将来に対する期待が高まっています。
テスラ、時価総額1兆ドルを再び突破
テスラの時価総額は再び1兆ドルの大台に到達。発行済み株式数32億1000万株をもとにしたこの数字は、トランプ氏の再選が必ずしもテスラに有利とは限らないという中での予想外の上昇でした。イーロン・マスク氏がトランプ陣営を支持したことが、投資家の心理にプラスの影響を与えた可能性があります。
EV業界でテスラが際立つ理由
選挙直後の6日、他のEVメーカーであるルーシッド・グループ（LCID）やリヴィアン・オートモーティブ（RIVN）などの株価が下落する中、テスラは逆に上昇を続けました。これは、テスラが電気自動車業界でのリーダーシップを一段と強化していることを示しています。市場の信頼を集め、競合に対する優位性を維持していることが、今回の株価上昇の一因と言えます。
強気のテクニカル指標が示す未来
CappThesisの創設者、フランク・カッペレリ氏によれば、テスラの株価は強気のチャートパターンを示しています。特に270ドルの水準を維持することで、今後数ヶ月以内に400ドルに達する可能性があるとのことです。テクニカル分析において、340ドル付近には抵抗線が見られますが、このラインを突破すれば更なる上昇が期待できるそうです。
ウォール街のアナリストもテスラに強気
バンク・オブ・アメリカ証券のアナリスト、ジョン・マーフィー氏はテスラの目標株価を350ドルに引き上げ、格付けを「買い」にしました。この目標は、テスラが市場平均を上回る収益成長率を達成すると見てのものです。特に、トランプ政権による規制緩和がテスラの自動運転タクシー計画にプラスの影響をもたらす可能性があると指摘しています。
テスラの収益倍率と将来の可能性
テスラの予想収益倍率は現在76倍で、市場平均の21倍を大きく上回っています。この倍率の高さは、テスラが急成長する企業であることへの投資家の期待の表れです。また、2025年には自動運転タクシー事業を開始する予定であり、さらなる収益成長が見込まれています。
テスラへの投資は今がチャンス？
トランプ氏の勝利により急騰したテスラ株ですが、イーロン・マスク氏のビジョンと実行力もテスラの魅力を後押ししています。ウォール街のアナリストたちもテスラ株に対して強気の評価を下しており、バンク・オブ・アメリカの目標株価350ドルは長期的な成長を見込んだものです。
テスラ株の勢いに乗ることは、投資家にとって今が絶好のチャンスかもしれません。ただし、テスラ株はそのボラティリティも高いため、リスク管理を徹底することが重要です。
＊過去記事はこちら テスラ TSLA