ソフトウェア会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、2024年第3四半期の決算で予想を上回る業績を報告し、通年の業績見通しも上方修正しました。この発表を受け、株価は11月4日のアフターマーケットで13%上昇しました。
業績のハイライト:予想を上回る結果
パランティアの第3四半期売上高は7億2550万ドル、調整後の1株当たり利益は10セントと報告されました。市場予想では売上高が7億500万ドル、1株当たり利益が9セントとされていたため、同社の実績はこれらの期待を上回るものとなりました。
前年同期と比較すると、売上高は5億5800万ドルからの増加、1株当たり利益も7セントから10セントへの成長を遂げており、事業の成長が着実に進んでいることが分かります。
政府・商業セグメントでの売上成長
パランティアの総売上高のうち、大半を占める政府関連売上は前年同期比で40%増加し、3億2000万ドルに達しました。また、商業関連の売上も前年比54%増の1億7900万ドルとなり、特に商業セグメントの成長が顕著です。これらの数値は、AI関連技術の需要が政府および商業顧客双方で高まっていることを示唆しています。
CEOであるアレクサンダー・カープ氏は株主宛ての手紙で、「米国政府および商業顧客からの先端的な人工知能技術に対する揺るぎない需要に応えることで、当社の成長が加速しています」とコメントしました。
売上見通しの上方修正
パランティアは2024年の売上見通しを28億ドル〜28億1000万ドルへと引き上げました。これは、以前に発表された27億ドル〜28億ドルという範囲から更に上方修正されたものです。こうした見通しの改善は、同社の成長戦略が順調に進んでいることを裏付けています。
株価動向と投資家からの期待
2024年の株価は既に141%上昇しており、S&P 500指数の20%増を大きく上回っています。また、パランティアは9月23日にはS&P 500指数に採用され、さらに注目を集めています。現在の株価は、今後12か月の予想利益の101倍で取引されており、投資家は依然として同社の成長性を高く評価しています。
ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は「PLTRのパートナーエコシステムの拡大とAIPブートキャンプが新たな段階に入ったことを証明する重要な四半期だった」とコメントし、同社株を「アウトパフォーム」と評価しています。さらに、目標株価を45ドルに設定し、同社の生成AIソリューションに対する企業からの需要が拡大している点を強調しています。
今後の成長の鍵となるAI技術
パランティアは、企業規模の生成AIソリューションの提供により、AI革命における市場シェアを拡大しています。AI技術に対する需要が急速に高まっている中、パランティアの強固な技術基盤と戦略的な政府および商業顧客との関係が今後の成長を後押しすると見られています。
まとめ
パランティア・テクノロジーズは、第3四半期の決算で予想を上回る実績を報告し、売上見通しの上方修正も行いました。同社の成長は、政府および商業分野におけるAI技術の需要の高まりに支えられています。長期的に堅調な成長が期待されるパランティアは、投資家にとって引き続き注目すべき銘柄です。
*過去記事はこちら パランティア PLTR