ビザ第4四半期決算:予測超えの収益成長で株価上昇!

  • 2024年10月30日
  • 2024年10月30日
  • BS余話

ビザ(V)は第4四半期決算で予測を上回る収益を発表し、投資家の期待に応えました。10月29日の時間外取引でビザの株価は約2%上昇し、投資家の関心を再び集めています。以下では、今回の決算内容や今後の見通しについて詳しく解説します。

ビザの第4四半期決算:安定した収益成長

ビザは第4四半期に総収益96億ドルを達成し、前年同期比で12%増加しました。この収益増加の要因として、以下のポイントが挙げられます:

  • 決済件数が8%増加
  • 国境を越えた取引件数が13%増加
  • 処理取引件数が10%増加

これらの成長は、ビザの事業の強さを裏付け、安定した消費者需要が引き続き業績に貢献していることを示しています。また、FactSetの予測を上回る調整後の1株あたり利益(EPS)2.71ドルも堅調な成績を反映しています。

付加価値サービスとマーケティングサービスの成長

ビザは付加価値サービスで四半期22%の成長を遂げ、特にオリンピック関連のアクティベーションが成長を牽引しました。さらに、マーケティングサービスを含む「その他の収益」も30%の成長を記録し、ビザが単なる決済プラットフォームを超えて多様なビジネスを展開していることを示しています。

経営陣の見解:安定した消費者の需要

ビザのCFO、クリス・スー氏は「安定した回復力のある消費者がキーワードであり、これが今後の見通しにおいても重要なテーマとなる」と述べ、消費者の安定性が同社の成長を支えるとの見解を示しました。3か月前に取引量の鈍化が懸念されていましたが、現在は改善が進んでいます。

配当の引き上げと株主還元

ビザは取締役会で四半期配当を13%増の1株あたり59セントに引き上げることを決定しました。この配当は11月12日時点の株主に対し、12月2日に支払われる予定であり、長期投資家にとって大きな魅力となっています。

2025年度の見通しと今後の成長戦略

アナリストのデビッド・コーニング氏は、ビザの四半期成績を「低ドラマで素晴らしい四半期」と称賛し、2025年度の見通しが安定した成長を示していると述べました。ビザの2025年度当初の見通しはコンセンサス予想の範囲内にあり、市場からの支持を得ることが期待されています。

従業員数の最適化と今後の人材戦略

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ビザは年末までに国際事業を合理化するため、約1,400人の従業員と契約社員を削減する計画です。しかし、同社の広報担当者は、ビザは引き続き従業員数を増加させる意向があると述べ、事業効率化と成長のバランスを取る方針を明らかにしました。顧客サービス向上に向けた業務内容の変更が進められており、一部の職務が廃止される場合でも従業員を支援する意向が示されています。

まとめ:ビザの安定した成長と多様化戦略

ビザの第4四半期決算は、決済プラットフォームとしての基盤の強さだけでなく、付加価値サービスやマーケティングサービスの成長も示しており、長期的なビジネス多様化戦略が進んでいることが確認できました。収益成長、配当の引き上げ、そして今後の安定した成長見通しは、投資家にとって魅力的なポイントです。ビザは引き続き注目すべき企業の一つと言えそうです。

*過去記事「ビザの株価急落!最新四半期の業績から見る成長ペースの鈍化とは?

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