ソーファイ、第3四半期で予想を大幅超え – 株価も上昇中

  • 2024年10月29日
  • 2024年10月29日
  • BS余話

ソーファイ・テクノロジーズ(SOFI)は4四半期連続で黒字を達成し、10月29日のプレマーケットで株価が3.4%上昇しました。事業の多様化と成長戦略が功を奏し、ウォール街の予想を上回る好決算を発表しています。

第3四半期の主なハイライト

  • 1株当たり利益: 1株あたり5セントの利益を計上し、ウォール街の予想(4セント)を上回りました。
  • 調整後の純収益: 調整後純収益は6億8900万ドルに達し、予想の6億3200万ドルを大幅に上回る結果となりました。

これにより、ソーファイは引き続きフィンテック業界の注目を集め、投資家の信頼を強化しています。

顧客基盤の成長と預金残高の拡大

ソーファイは第3四半期に75万6000人以上の新規顧客を獲得し、前年同期比で8.7%増加し、総顧客数は940万人近くに達しました。また、総預金残高は244億ドルに増加し、前年同期比で15%の成長を記録しています。これにより、より多くの資金を背景に多様な金融サービスの提供が可能となり、さらなる成長が期待されています。

ソーファイの事業構成

ソーファイは以下の3つの主要事業を展開しています。

  1. 融資事業: 学生ローン、個人ローン、住宅ローンを提供し、顧客に競争力のある条件を提案。迅速な審査プロセスと柔軟な返済オプションが強みです。
  2. 金融サービス: 資産管理、クレジットカード、暗号通貨取引を提供し、ワンストップで幅広い金融ニーズに対応。ユーザーに統合された金融エクスペリエンスを提供することが差別化ポイントです。
  3. テクノロジー・プラットフォーム: GalileoやTechnisysを通じて、他のフィンテック企業や金融機関に技術インフラを提供。柔軟で拡張性のあるプラットフォームが強みです。

CEOのアンソニー・ノト氏は、「金融サービスおよびテクノロジー・プラットフォーム部門が調整後純収益の49%を占め、前年の39%から増加した」と述べ、収益構造が資本集約型から手数料ベースの高ROE収益へとシフトしていることを強調しました。

融資セグメントの堅調な成長

融資セグメントは前年同期比で23%増加し、以下のような成長を遂げました:

  • 個人向けローン: 26%増加。金利の引き下げや迅速な審査手続きが顧客に支持され、需要が高まりました。
  • 学生向けローン: 3%増加。学生向けローンの柔軟な返済プランが、新規借り入れの需要を底支えしました。
  • 住宅ローン: 38%増加。住宅市場の回復とともに競争力のある金利を提供したことで、住宅ローンの需要が大幅に増加しました。

この成長は、包括的な顧客サービスと競争力のある融資条件が奏功している証拠です。

2024年の業績予測を上方修正

ソーファイは2024年度の調整後純収益予想を25億3500万ドル〜25億5000万ドルに引き上げ、1株当たり利益も11セント〜12セントに修正しました。これには、顧客基盤の急速な拡大と金融サービス部門の成長が寄与しています。また、融資セグメントの堅調な需要とテクノロジー・プラットフォームの収益性向上が、業績予測の上方修正を支えています。これはウォール街アナリストのコンセンサス予想(24億6000万ドルの収益、10セントの利益)を上回っています。

今後の展望

ノト氏は、「2025年は金利低下と安定した経済の追い風が期待され、逆風のない初めての年になる」と述べ、楽観的な見通しを示しています。ただし、金利の変動や競争激化といった外部環境のリスクも存在しており、これらが業績に影響を与える可能性もあります。ソーファイは2024年に約13%の株価上昇を記録しており、今後も投資家の期待に応える成長が続く見込みですが、外部要因の変動には注意が必要です。

まとめ

ソーファイは第3四半期で堅調な業績を示し、GAAPベースでの黒字化を達成しました。顧客基盤の拡大やテクノロジー・プラットフォームの収益性向上により、今後もフィンテック業界での成長が期待されます。

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