ウェスタン・デジタルが急騰!クラウドとAI需要で急成長を遂げる

  • 2024年10月26日
  • 2024年10月26日
  • BS余話

ウェスタン・デジタル(WDC)の株価が、10月25日の市場で大きく上昇しました。同社はデータストレージデバイスの大手メーカーであり、クラウドコンピューティングの需要増加に伴う収益改善が報告されました。

最新決算報告がもたらした株価上昇

ウェスタン・デジタルの株価は25日朝、9.45%の大幅上昇を記録しました。これは、同社が9月27日締めの第1四半期決算で市場予想を上回る収益を発表したためです。具体的には、調整後の1株当たり利益が1.78ドルで、売上高が41億ドルでした。これは、アナリスト予想(1株当たり利益1.71ドル、売上高41億2000万ドル)を上回る結果となっています。

前年同期と比較すると、売上高は27.5億ドルから大幅に増加し、損失1.76ドルから黒字へ転じています。これにより、投資家の注目を集め、株価が急上昇しました。

クラウド分野の需要拡大が売上増加のカギ

ウェスタン・デジタルの売上増加を牽引したのは、クラウドコンピューティング関連の需要の急増です。同社のクラウド売上は四半期ベースで22億ドルを記録し、前年から153%の成長を達成。これは同社の総売上高の54%に相当します。

CEOのデビッド・ゲッケラー氏も「AIデータ・サイクルの普及に伴い、当社のフラッシュおよびHDD製品の需要が拡大している」と述べ、AI関連技術の普及が今後も同社の成長を支えるとしています。この分野での需要増加は、ウェスタン・デジタルが今後も成長を続けるための重要な要素となりそうです。

課題は残るも、今後の回復が期待される消費者セグメント

一方で、消費者向けセグメントは依然として低迷しており、同四半期の売上は前年同期比で7%減少し6億7800万ドルにとどまりました。しかし、ゲッケラー氏は今後の回復を期待しており、「2025年までには消費者およびクライアント市場が回復に向かう」と予測しています。消費者向け市場の回復が実現すれば、ウェスタン・デジタルの収益基盤がさらに安定することが見込まれます。

今後の見通しと株価動向

ウェスタン・デジタルは12月期の売上高を42億ドル〜44億ドル、1株当たり利益を1.75ドル〜2.05ドルと見通しています。市場予測では、売上高43億5000万ドル、1株当たり利益1.99ドルとされていますが、これに近い水準を維持できれば、同社の成長が続く見通しです。

エバコアISIのアナリスト、アミット・ダリャナニ氏は、ウェスタン・デジタルの格付けを「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を85ドルに設定しています。同氏は、「短期的なフラッシュメモリー市場の低迷に対する懸念は薄れつつあり、現在の業績の持続可能性についての議論は続くだろうが、収益見通しは市場の期待通り」と評価しています。

投資家が注目すべきポイント

ウェスタン・デジタル株は、2024年に入ってから38%上昇しており、S&P 500種指数(SPX)の23%の上昇率を大きく上回っています。クラウドコンピューティングとAIデータサイクルの需要拡大が今後も継続する中、ウェスタン・デジタルは引き続き注目の銘柄です。同業他社であるシーゲイト・テクノロジー(STX)やピュア・ストレージ(PSTG)とともに、データストレージ市場全体の動向も合わせて注視していくことが重要でしょう。


ウェスタン・デジタルの成長には、クラウドとAI技術の需要が大きく寄与しており、これらの分野での拡大が今後も続くことが予想されます。投資家にとって、長期的な成長機会を見込んだポジションを取ることを検討する価値がある銘柄と言えそうです。

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