10月24日の米国株式市場でエヌビディア(NVDA)の株価は0.61%上昇し、140.41ドルに達しました。これは、前日の2.8%の下落を一部回復する動きで、引き続き市場の注目を集めています。エヌビディアは、最近の高値で時価総額が一時的に3兆5000億ドルを超え、驚異的な成長を見せています。
AI市場がエヌビディア株を後押し
エヌビディアのAIプロセッサに対する需要は今後も強いと予測されています。特に、電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)と韓国のSKハイニックスの決算が、その需要の強さをさらに示しています。
テスラは、第3四半期に「AIトレーニングコンピューティング」が前年同期比で75%以上増加したと報告し、エヌビディアチップの大口購入者であることを強調しました。このAIコンピューティングは、自動運転機能や、将来的に販売予定のヒューマノイドロボットのトレーニングに使用されています。
一方、SKハイニックスも第3四半期に過去最高の売上を記録し、その成長の大部分はエヌビディア向けの先進的な高帯域幅メモリ(HBM)チップに支えられています。HBM製品の売上は、前期比で70%以上、前年同期比では4倍以上の成長を遂げました。エヌビディアのAIプロセッサには、このHBMチップが重要な役割を果たしており、今後もAI市場の拡大に伴って需要が増加すると見込まれます。
世界の株式市場に対するエヌビディアの影響
アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミストであるトルステン・スロック氏は、24日に発表したリサーチノートの中で次のように述べています。
「エヌビディアの時価総額は、G7諸国の5カ国の合計時価総額を上回っている。そして、外国人が米国株式市場の18%を所有している。要するに、退職後の株式配分を含む世界の株式市場は、基本的にエヌビディアに依存しているのだ。」
今後の見通しと市場の注目ポイント
市場は引き続き、AI関連技術の進展や決算発表シーズンを通じて、AIチップに対する需要に関するさらなる手がかりを探しています。エヌビディアのCEOであるジェンスン・フアン氏は、インドで開催されたサミットに出席し、ヒンディー語のAIモデルのリリースを含む新たな発表を行いました。これにより、エヌビディアのグローバル市場での影響力がさらに強化されると期待されています。
まとめ
エヌビディアはAIプロセッサ市場において圧倒的なリーダーシップを維持しており、テスラやSKハイニックスの決算もその需要の堅調さを裏付けています。AI関連の技術革新が続く中、エヌビディアを含む半導体業界の今後の成長に注目が集まっています。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA