パランティア・テクノロジーズ株価分析:今後の展望とリスク

2024年に入り株価が急上昇しているパランティア・テクノロジーズ(PLTR)について、米国みずほ証券のアナリストがその目標株価を引き上げて注目されています。

パランティア株の最新状況:上昇基調とアナリスト評価

パランティア・テクノロジーズは、特にサイバーセキュリティや生成AI分野での需要の高まりを背景に、ソフトウェア事業が好調な四半期を迎えたとされています。米国みずほ証券のグレッグ・モスコウィッツ氏は、パランティアが着実に成長していることを認めつつ、同社の目標株価を24ドルから30ドルに引き上げました。

しかし、注目すべきは、この新しい目標株価が現在の株価(41.93ドル)よりも約28%下落することを示唆している点です。モスコウィッツ氏は「パランティアが今後も高評価を維持するには、より強力な実行力と成長を示す必要がある」と警告しています。

株価評価の観点:異常に高い評価倍率

パランティアの株価は、今後12か月の予想利益に基づくと102.5倍という極めて高い評価倍率で取引されています。これは、S&P 500種指数の平均倍率21.9倍をはるかに上回る数値であり、同銘柄の過去の平均値である87.5倍と比較しても大きな差があります。

この高い評価は、2024年に同社がS&P 500に追加されたことや、同年夏の好調な業績を反映したものです。株価は今年145%上昇しており、特にAI技術に対する市場の期待がその上昇を牽引しました。しかし、この急激な上昇は、ウォール街の一部では懸念材料となっています。

空売り増加のリスクと市場の不安

パランティアの株価急騰に伴い、空売りの動きも活発化しています。S3パートナーズのマネージングディレクター、マシュー・ウンターマン氏によると、10月に入ってから約9800万株が空売りされているとのことです。このような動きは、短期的な市場リスクを増加させる要因となる可能性があるため、投資家は注意が必要です。

強気の見方を崩さないアナリストたち

一方で、強気の見方を崩さないアナリストも存在します。ファクトセットによると、パランティアをカバーしている23人のアナリストのうち6人が「買い」、9人が「ホールド」、8人が「売り」と評価しています。特にウェドブッシュ証券のダン・アイブス氏は、「アウトパフォーム」と評価し、目標株価を45ドルとしています。

アイブス氏は、2025年のIT予算においてAI関連支出が増加すると予想しており、パランティアは今後もそのパイプラインと取引を拡大し続ける絶好のポジションにあると述べています。

まとめ:PLTR株の今後の見通し

パランティア・テクノロジーズは、AI技術やサイバーセキュリティの需要拡大によって成長が期待される一方で、株価が異常に高い評価を受けていることや空売りの増加など、リスクも抱えています。アナリストの見解は分かれており、一部はさらなる上昇を期待していますが、他方では評価の下落を予測しています。

今後の投資判断においては、11月3日に予定されている第3四半期の決算報告や、AI市場の今後の動向に注目が必要です。慎重な姿勢を保ちながら、PLTR株のポジションを検討することが求められています。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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