メタ株、生成AIとコスト削減で爆上げ!でもリスクは?

メタ・プラットフォームズ(META)の株価は、2024年に入り素晴らしい成績を収めています。株価は今年66%、過去12か月では86%もの上昇を見せており、投資家にとって非常に注目すべき企業です。しかしながら、スコシアバンクのアナリスト、ナット・シンドラー氏は慎重な立場を取っており、投資家に対して「購入よりも傍観」を推奨しています。

この記事では、メタ株が急上昇した背景やアナリストの懸念点、今後の投資リスクについて詳しく解説します。

メタの株価上昇要因:コスト削減と生成AIへの積極投資

メタは2024年を「効率の年」と位置付け、コスト削減策を積極的に打ち出してきました。これが株価上昇の一因となっています。さらに、注目すべきは生成AIへの大規模な投資です。AI技術の進化が企業の業績向上に大きく貢献することが期待され、投資家の間でも評価が高まっています。

また、メタのバーチャルリアリティ(VR)プロジェクトも投資家にとっての追い風となっています。クエスト・ヘッドセットやスマートグラスなどの新製品に対する期待感は高く、これらが将来的な成長を牽引する可能性があると見られています。

現実と課題:リアリティ・ラボの巨額損失とソーシャルメディアのリスク

しかし、これらの期待とは裏腹に、いくつかのリスクも無視できません。メタのVR部門であるリアリティ・ラボは、第2四半期に45億ドルの営業損失を計上しました。この事実は、VR関連プロジェクトがまだ利益を生み出す段階に達していないことを示しています。

さらに、メタの売上の98%は広告によるものであり、特にFacebookやInstagramといったソーシャルメディアプラットフォームが中心です。しかし、アクティブユーザー数の減少や、ユーザーが投稿内容に対して選択的になる傾向が見られるため、これが将来的な売上に悪影響を及ぼす可能性があります。

シンドラー氏は、「米国の大人たちは、プライバシーや誤情報、広告の飽和状態といった問題に対して敏感になっており、その結果、ソーシャルメディア利用時間が減少している。これがメタの売上に圧力をかけるリスクがある」と指摘しています。

投資家へのアドバイス:慎重な姿勢が必要

シンドラー氏は、メタの株価がすでに大幅に上昇していること、さらにAIやVRプロジェクトにかかるコストを考慮し、投資家に対して「ホールド(保留)」を推奨しています。同氏が設定した目標株価は585ドルであり、10日の終値583.83ドルと比較して若干の上昇を示唆しています。

しかし、メタに対する市場の評価は依然として高く、ファクトセットが調査した70名のアナリストのうち、59人が「買い」、9人が「ホールド」、そしてわずか2人が「売り」と評価しています。

まとめ:メタ株の今後をどう見るべきか?

メタ・プラットフォームズは、コスト削減やAI・VRへの積極投資が評価され、株価が大幅に上昇しています。しかしながら、ソーシャルメディアのアクティブユーザー数の減少や、VRプロジェクトにかかるコストが将来的な収益に影響を与えるリスクが存在します。投資家は、メタの成長に期待しつつも、長期的な視点でリスクを見極めることが重要です。

メタ株は引き続き注目されるべき銘柄ですが、購入するかどうかは慎重に検討する必要があります。短期的な利益よりも、長期的な視点でリスクとリターンのバランスを考慮することが賢明です。

*過去記事 メタ・プラットフォームズ

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