2024年に入り、ナスダック総合指数は人工知能（AI）の急成長やその他の業界トレンドを活用した企業によって、20%以上の急騰を見せています。特にインターネット関連企業がこの上昇を支え、その中でも特定の企業が今後も好調な業績を期待されています。しかし、シティのアナリストは一部の企業については注意が必要であると警鐘を鳴らしています。
インターネット関連企業の概況と注目銘柄
シティは米国および欧州の幅広い投資家と意見交換を行った結果、インターネット関連企業に対する見通しは全般的にポジティブであるとしています。特にオンライン広告、電子商取引、配車サービス、食品配達の分野では成長期待が高いとされています。
メタ・プラットフォームズ（META）
メタ・プラットフォームズ（META）は、新製品やAIへの積極的な取り組みにより、オンライン広告市場での評価が非常に高い企業の一つです。特に生成AIの導入により、広告エンゲージメントの改善やカスタマーサービスの効率化が進んでいることが評価されています。2025年には、さらに多くの国で広告を展開する計画も進行中であり、引き続き成長が期待されています。
アマゾン（AMZN）
アマゾン（AMZN）は、特にクラウドサービス部門であるAmazon Web Services（AWS）の成長が期待されている企業です。シティの見解では、生成AIの導入によってAWSの成長が促進されると予測されています。また、eコマースが全体の小売市場に占める割合が増加していることから、アマゾンの小売事業におけるマージンの拡大も期待されています。
ファクトセットのデータによれば、アマゾンをカバーしているアナリストの95%が「買い」と評価しており、これは同業他社と比較して非常に高い支持率です。
ウーバー・テクノロジーズ（UBER）
ウーバー・テクノロジーズ（UBER）は、自律走行車の分野でWeRideやWaymo、Cruiseと提携し、ウーバーのアプリを通じて自律走行車の利用を可能にしたことで、市場からの評価が上昇しています。ただし、同社にとっての大きなリスクは、テスラ（TSLA）のロボタクシーの台頭です。自動運転技術がウーバーのビジネスモデルにどのような影響を与えるかについては、今後も注視が必要です。
ドアダッシュ（DASH）
食品配達サービスを提供するドアダッシュ（DASH）は、ウーバーほどではないものの、65%のアナリストが「買い」と評価しています。注文数の増加やレストランの供給ネットワークの充実、そして効率性の向上が、今後の成長を支える要因とされています。
アルファベット（GOOGL）に対する懸念
一方、グーグルの親会社であるアルファベット（GOOGL）は、司法省からの訴訟や競合企業の脅威によって、競争力が弱まる可能性が指摘されています。特に生成AIやAIチャットボット「ジェミニ」の展開の遅れが、同社の優位性を損なう要因となっています。しかし、シティは同社の評価額は依然として魅力的であり、独占禁止法の裁定によって解体されるリスクは低いとしています。
まとめ：インターネット関連株の投資チャンス
2024年も引き続き、インターネット関連株は成長を続ける見込みです。メタやアマゾン、ウーバーといった企業は、AIや新しいテクノロジーを活用してさらに飛躍する可能性を秘めています。特にオンライン広告や電子商取引、配車サービスは今後も成長が期待される分野であり、これらの企業への投資は長期的に有望と言えそうです。
一方で、アルファベットのように規制リスクや競争環境の変化に直面している企業については慎重な判断が必要です。投資家は市場の動向を注視し、適切なタイミングでの投資を検討することが重要です。