マイクロン・テクノロジー(MU)は、最新の決算発表を受けて急騰しました。2024年8月29日に終了した第4四半期の売上高が77億5000万ドルとなり、アナリスト予想を上回る結果を出しました。この成長の背景には、データセンターや人工知能(AI)関連のチップ需要の急増があります。特に、DRAM製品とHBM(高帯域幅メモリ)チップの需要が大きく寄与しており、同社の利益率も改善されました。
この記事では、マイクロンの急成長に続く他の有望株についても紹介します。マイクロン株に乗り遅れても、関連するチップテスト機器メーカーが注目されています。これらの企業は、今後のチップ需要増加に伴い、さらなる成長が期待されています。
マイクロンの収益と株価上昇
マイクロンは、第4四半期における調整後の1株当たり利益(EPS)を1.18ドルと報告し、前年同期の1ドル強の損失から大きく反転しました。また、第1四半期の売上高ガイダンスも87億ドルと予想されており、前年比84%増という驚異的な成長率が示されています。
この結果を受け、マイクロンの株価は15%上昇し、年初来では30%近い上昇を記録しています。S&P500指数の年初来上昇率が20%であることを考えると、マイクロン株のパフォーマンスは非常に強いと言えます。
注目のチップテスト機器メーカー2社
マイクロンのようにチップ需要が急増している中で、関連するチップテスト機器メーカーも大きな恩恵を受けています。特に、テラダイン(TER)とコフ(COHU)の2社に注目が集まっています。
テラダイン
テラダインは、複数の業界向けにロボットテスト機器を製造しており、特にHBMチップのテスト需要の増加が今後の成長を支えると見られています。モルドール・インテリジェンスの調査によると、HBM市場は2029年までに年率25%の成長が見込まれており、テラダインもこの波に乗っています。
- 2027年までに年間15%の売上成長が予想されており、総売上高は43億ドルに達するとされています。
- アナリストの予想では、2027年の1株当たり利益(EPS)は6.63ドルに達し、今後数年間の利益率の拡大が期待されています。
テラダインの株価は現在約135ドルで取引されており、アナリストの目標株価は150ドルです。今後の利益成長に伴い、株価上昇が見込まれます。
コフ
コフは時価総額12億ドル規模のテスト機器メーカーであり、主にチップメーカー向けに製品を提供しています。現在、HBM市場には参入していませんが、幅広いチップ需要の拡大により成長が期待されています。
- アナリストの予想では、2026年には売上高が6億6900万ドルに達し、年間28%の成長が見込まれています。
- また、2026年には1株当たり利益(EPS)が2.05ドルに達すると予測されています。
コフの株価は現在25ドル前後で取引されており、予想される利益成長を反映して、今後の株価上昇が期待されています。
投資家への提案
マイクロンの株価上昇を見逃したとしても、関連銘柄であるテラダインとコフにはまだ参入のチャンスがあります。特に、テラダインは高い利益成長率を持ちながらも、ナスダック総合指数に比べて割安感があり、投資妙味がある銘柄です。また、コフも今後数年間で急成長が期待されているため、長期的な投資視点で検討する価値があります。
まとめ
マイクロンの決算発表は、チップ市場全体にポジティブな影響を与えており、特にHBMチップの需要増加が関連企業の成長を後押ししています。マイクロン株に乗り遅れた場合でも、テラダインやコフといったチップテスト機器メーカーは、今後も成長が期待される注目の銘柄です。これらの企業は、マイクロン同様にAIやデータセンター市場の成長を支える重要な存在となっており、投資家にとって魅力的な選択肢となりそうです。