9月19日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

米連邦準備制度理事会(FRB)が9月18日に金利を0.5%引き下げたことで、19日の米国株式市場は記録的な高騰を見せました。今回の利下げは2020年以来初めてのものであり、市場に大きな影響を与えました。

以下は、19日に注目された銘柄とその詳細です。


エンフェーズ・エナジー (ENPH)

株価変動: -1.99%
詳細:エンフェーズ・エナジーは、米国を拠点とする太陽光エネルギーシステムのプロバイダーであり、特に住宅用のマイクロインバーター技術に強みを持つ企業です。金利低下が借入コストを下げ、通常は有利な条件を提供しますが、株価は2%下落しました。これは、過去の金利上昇時に太陽光エネルギー製品の需要が打撃を受けたため、業界全体に対する市場の慎重な姿勢が引き続き影響しているためです。同社は、成長が期待されるクリーンエネルギー市場に位置していますが、需要回復には時間がかかると見られています。


ファースト・ソーラー (FSLR)

株価変動: -0.56%
詳細:ファースト・ソーラーは、米国を代表する太陽光発電パネルメーカーであり、特に薄膜型太陽電池技術を持つ企業です。通常、金利低下は借入コストを削減し、企業活動にプラスの影響を与えるはずですが、ファースト・ソーラーの株価は0.6%下落しました。これは、太陽光エネルギー市場全体が需要減退の影響を受けており、投資家がまだ慎重であるためです。


エヌビディア (NVDA)

株価変動: +3.97%
詳細:エヌビディアは、グラフィックス処理ユニット(GPU)のリーダー企業であり、ゲーム業界、データセンター、AI技術などの分野で広く使用されるチップを製造しています。今回のFRBの金利引き下げは、特にエヌビディアのような成長企業にとってプラス材料となり、株価は約4%上昇しました。同社は今後もAI技術やクラウドコンピューティングの分野での成長が期待されており、低金利環境はこれらの成長をさらに加速させると予想されています。


マイクロン・テクノロジー (MU)

株価変動: +2.2%
詳細:マイクロン・テクノロジーは、メモリーチップおよびストレージソリューションを提供する企業で、特にDRAMやNANDフラッシュメモリの分野で強みを持っています。FRBの金利引き下げは、半導体企業にとって投資を促進する好機であり、マイクロンもその恩恵を受け、株価が2.2%上昇しました。同社は、データセンターやモバイル機器向けのメモリーソリューション需要の増加が期待される中、さらなる成長が予測されています。


アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)

株価変動: +5.7%
詳細:AMDは、CPUやGPUなどを手掛ける半導体企業で、特にゲーム用プロセッサーやデータセンター向けの高性能チップにおいて競争力を持つ企業です。FRBの金利引き下げによるチップメーカー全体の上昇トレンドにより、株価は5.7%上昇しました。低金利環境は、同社の研究開発および設備投資の促進を支えるため、さらなる成長が期待されています。


ブロードコム (AVGO)

株価変動: +3.9%
詳細:ブロードコムは、通信、データセンター、ワイヤレス、ストレージなど多岐にわたる半導体ソリューションを提供する企業であり、特にインフラ向けチップに強みを持っています。FRBの金利引き下げに伴い、資本コストが下がることが期待され、株価は3.9%上昇しました。同社の事業は堅調に成長しており、特にM&Aを活用した戦略的成長が注目されています。


モービルアイ・グローバル (MBLY)

株価変動: +15%
詳細:モービルアイ・グローバルは、自動運転技術を開発する企業であり、カメラベースの先進運転支援システム(ADAS)において業界をリードしています。インテルが自社の自動運転技術部門である同社の過半数株式を売却する計画がないことを発表したことを受けて、株価は15%上昇しました。自動運転技術の成長可能性が引き続き高く評価されています。
*関連記事「モービルアイ、インテルの株式売却否定で一息!株価急騰の背景とは?


テスラ (TSLA)

株価変動: +7.4%
詳細:テスラは、電気自動車(EV)およびエネルギーソリューションの世界的なリーダー企業であり、特に電動車両の製造と販売で圧倒的なシェアを誇ります。今回のFRBの金利引き下げにより、自動車ローンがより手頃な条件で提供されることから、EVの購入が促進され、テスラの需要が増加しました。その結果、株価は7.4%上昇しました。金利低下に伴い、ローンを利用した購入が増加することが予測され、同社にとって追い風となっています。
*関連記事「テスラの株価急騰とFRBの決定:成長株が注目される理由


プロジニー (PGNY)

株価変動: -32.65%(約33%の急落)
詳細:プロジニーは、不妊治療保険を提供する米国の企業で、雇用主を対象に包括的な生殖医療サポートプランを提供しています。同社は、規制当局への提出書類で「重要な」顧客からサービス契約打ち切りの通知を受けたことを発表し、株価が33%急落しました。この顧客は67万人の会員を抱えており、同社の売上の12%を占めていたため、この打撃は非常に大きなものとなりました。


フェデックス (FDX)

株価変動: +0.74%
詳細:フェデックスは、世界的な物流および運送サービスを提供する企業であり、宅配便や貨物輸送の分野で大きなシェアを持っています。第1四半期の決算発表を前に、株価は0.7%上昇しました。アナリストは、売上の成長と1株当たり利益の増加を予測しており、低金利環境が運送業界のコスト削減につながると見込まれています。


ダーデン・レストランズ (DRI)

株価変動: +8.3%
詳細:ダーデン・レストランズは、オリーブ・ガーデンやロングホーン・ステーキハウスなど、全米展開のレストランチェーンを運営する大手企業です。第1四半期の売上が予想を下回ったにもかかわらず、2025年度の調整後利益見通しを維持し、さらにウーバーとの配達契約を発表したことで、株価が8.3%上昇しました。フードデリバリーの需要が今後も成長する見込みです。


ドアダッシュ (DASH)

株価変動: +3.6%
詳細:ドアダッシュは、米国を拠点とするフードデリバリー企業であり、オンラインフード注文および配達プラットフォームとして急成長しています。BTIGのアナリストが格付けを「中立」から「買い」に格上げし、目標株価を155ドルに設定したことが要因となり、株価が3.6%上昇しました。フードデリバリー市場が引き続き拡大する中、業績向上が期待されています。


*過去記事 株価変動

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