ウォルト・ディズニー(DIS)とディレクTVは、約2週間にわたる配信停止の膠着状態を解消し、新たな複数年契約に向けて大きな一歩を踏み出しました。これにより、ディズニーが提供するESPNやABCを含む人気ネットワークが再びディレクTVで視聴可能になりました。
紛争の背景
今回の対立は、ディレクTVがディズニーとの新しい配信契約を拒否したことから始まりました。その結果、9月初旬からディレクTVのユーザーはディズニーが提供する主要なネットワークの視聴ができなくなり、特にスポーツファンやエンターテインメントファンの間で大きな不満が広がりました。
合意の内容
このたび両社は、視聴者にエンターテイメント、スポーツ、ニュース番組を提供するための新たな条件で合意に達しました。ディレクTVはディズニーが求める配信料の値上げに応じ、その見返りとして、今後ディズニーが提供するディズニープラス、Hulu、およびESPNプラスをバンドルまたは単独で提供できるようになります。
顧客に対するメリット
今回の合意により、ディレクTVの顧客は、これまで以上に柔軟なビデオオプションを選択できるようになります。両社はこのコラボレーションに対し、「顧客が自分に最適なビデオ体験をカスタマイズできるような新たな価値を提供する」と共同声明を発表しています。
ディズニー株価の影響
このニュースに伴い、ウォルト・ディズニー株は、9月16日の米国市場の朝の取引で1.5%上昇し、91.92ドルに達しました。ディズニー株は過去1年で6.5%上昇しているものの、S&P 500指数の26.4%の上昇には及んでいません。
ディレクTVとAT&Tの株価
ディレクTVの親会社であるAT&T(T)も、今回の合意を受けて16日の取引で2%の上昇を記録しました。通信業界における大手であるAT&Tは、ディレクTVの株式の過半数を保有しています。
今後の展望
今回の合意は、コンテンツプロバイダーとケーブル会社間での新たな協力関係を示すものであり、視聴者にさらなる選択肢を提供する一方で、今後の市場動向にも注目が集まります。特に、ストリーミング市場の競争が激化する中、ディズニーとディレクTVの提携は業界全体に与える影響も大きいと予想されます。
*過去記事はこちら「ディズニー DIS」