AI関連株に陰り?言及なし企業が市場をリードする理由

  • 2024年9月16日
  • 2024年9月16日
  • BS余話

2024年第2四半期の決算シーズンも終盤を迎えていますが、今季もAI(人工知能)関連の話題が注目されています。ウォール街のアナリストたちは、企業の成長戦略や将来の収益性にAIがどのように影響するかを詳細に調査しており、多くの経営陣もそれに応じてAIを話題に取り上げています。しかし、興味深いことに、AIに関する言及が少なかった企業の株価パフォーマンスが、この数週間でむしろ好調だという事実が浮き彫りになりました。

AIブームの熱狂と市場の動向

ファクトセットのレポートによると、S&P500企業の40%以上が第2四半期の決算説明会でAIについて言及しており、これは第1四半期とほぼ同等のレベルです。今年に入ってから、AI関連企業の株価は平均12.2%上昇しており、AIを取り上げていない企業を数パーセント上回る結果となっています。

しかし、6月以降の動向を詳しく見ると、AIを話題にした企業の株価変動率は4.1%の上昇に留まっており、AIに言及しなかった企業は6.1%の上昇を記録しています。これは、AI関連の成長期待がピークに達した一方で、消費者の警戒感や期待の低下が見え始めている証かもしれません。

AIがもたらす未来と現実的な課題

多くのアナリストは、AIが長期的には仕事の在り方を劇的に変え、企業の収益性にも大きな影響を与える可能性があると期待しています。しかし、その成功までには時間がかかることが予想されており、技術開発にかかるコストや現状の技術的な品質にも懸念が広がっています。

その一例として、先月のエヌビディア(NVDA)の事例が挙げられます。チップメーカーである同社は、売上見通しが市場予測を上回ったものの、投資家の期待には応えきれず株価が下落しました。このように、AI関連株であっても短期的なパフォーマンスには注意が必要です。

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