原子力でAI革命!オラクルのデータセンター計画が示す未来の姿

オラクル(ORCL)の創業者であり、現会長兼最高技術責任者であるラリー・エリソン氏は、9月9日のオラクルの四半期決算説明のための電話会議で、人工知能(AI)インフラストラクチャへの投資に対して非常に楽観的な見方を示しました。特に、AIモデルのトレーニングに必要なインフラに関連する持続可能性について、エリソン氏は「このビジネスはますます拡大し続けており、減速やシフトはない」と述べ、今後5年から10年先まで見据えても懸念する必要がないと強調しました。

AIモデル競争への参入コスト – 1000億ドルの巨大投資

エリソン氏は、AI技術におけるリーダーシップを維持するためには、莫大な投資が必要であると指摘しています。AIモデルの競争は今後も激化し続ける見込みであり、トップクラスのテクノロジー企業や国家がこの分野で技術的優位性を争うことになると同氏は見ています。そのためには、「約1000億ドルの投資が今後4~5年で必要となる」と言います。この莫大な額は、AIインフラへの参入を希望する企業にとって、容易ではない壁となるでしょう。

オラクルの最新データセンター – 次世代インフラストラクチャの構築

AIインフラの未来に対してエリソン氏が特に自信を持つ理由の一つは、オラクルが進めている次世代データセンターのプロジェクトです。同氏は、現在オラクルが建設中のデータセンターが、800メガワットの電力を使用し、世界最大級のAIモデルのトレーニングに使われるエヌビディアのGPUクラスタを備えていると述べました。さらに、1ギガワット以上の電力を必要とするデータセンターの設計にも着手しており、オラクルがAIインフラ分野でリーダーシップを取るための準備を着実に進めていることを示しています。

原子力を活用したデータセンターの電力供給

エリソン氏の発言で最も注目すべき点は、オラクルがAIモデルトレーニングのために必要な膨大な電力を確保するため、小型モジュール式原子炉を用いたデータセンターの構築に着手しているという点です。同社はすでに3基の原子炉建設の許可を取得しており、この取り組みによって、AIインフラのエネルギー供給における課題に対する革新的な解決策を提示しています。

メタのCEO、マーク・ザッカーバーグとの比較

今年初め、メタ・プラットフォームズ(META)のCEO、マーク・ザッカーバーグ氏は、今後データセンターの電力消費量が急増するとの予測を示しました。現在のデータセンターは約50メガワットの電力を使用していますが、ザッカーバーグ氏は将来的には1ギガワット規模のデータセンターが現れるだろうと予想しています。この予測に対して、オラクルはすでにそれを上回る800メガワットのデータセンターを建設中であり、1ギガワット以上のデータセンターの構築も視野に入れています。

AIインフラ市場の未来

エリソン氏が指摘するように、AIインフラ市場はますます巨大化しており、その成長は止まることなく続くと見られています。オラクルは、AIの技術的優位性を維持するために大規模なインフラ投資を進め、今後も業界をリードし続けることを目指しています。AIモデルのトレーニングに必要なGPUクラスタの増設や、データセンターの電力確保のための原子力エネルギーの活用など、未来を見据えた投資を行うオラクルの戦略は、多くの業界関係者にとって注目の的となっています。

まとめ

エリソン氏の言葉からは、AIインフラへの投資の重要性とその持続可能性に対する確信がうかがえます。オラクルは、膨大なコストがかかる中でも、次世代のデータセンターや原子力を活用した電力供給を駆使し、AIインフラ分野でのリーダーシップを握ることを目指しています。この動きは、AI技術の発展にとって欠かせないものであり、オラクルの成長がどこまで続くのか、今後の展開にますます期待が高まります。

*過去記事「オラクルの決算好調!クラウド事業の急成長で株価9%上昇

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