AIの覇者エヌビディアに陰り?市場が注目する最新株価動向とリスク

エヌビディア(NVDA)の株価は、9月9日の米国市場で3.54%の上昇を見せました。しかし、シティのアナリストは警告を発しており、人工知能(AI)を原動力とした株価の急成長が終わりに近づいている可能性があるとしています。エヌビディアはAI投資ブームの象徴的な存在となり、時価総額は1兆ドルに到達していますが、今後は注意が必要との見方です。

エヌビディア株価の動向

9日の取引でエヌビディアの株価は3.54%上昇し、106.47ドルとなりました。これは、前週金曜の6日に4.1%下落した後の回復です。同社株は過去2週間で約20%も下がっていました。この下落は、AI投資ブームが間もなく失速し始めるのではないかという懸念が市場で高まっているためです。

エヌビディアの株価は、2022年11月にChatGPTが公開されて以来、AI分野の成長を背景に大きな上昇を見せていましたが、最近ではその勢いが鈍化しています。

金利引き下げの予測と「マグニフィセント7」の影響

エヌビディアの株価動向に加えて、連邦準備制度(FRB)が近い将来に金利引き下げに踏み切るのではないかという期待も、市場に影響を与えています。この予想により、一部の投資家は「マグニフィセント7」と呼ばれる大型ハイテク株からのローテーションを加速させています。エヌビディアはこのグループの一員であり、ハイテク株としての影響力が今後弱まる可能性があります。

シティのアナリスト、スコット・クロナート氏率いるチームは、エヌビディアがこれまでのようにS&P 500指数の大幅なリターンを生み出すことは難しいと述べています。エヌビディアの利益成長は堅調であるものの、業績見通しの減速が株価に影響を与えると見ています。

エヌビディア、AIの主役としての地位を失う?

シティのアナリストたちは、エヌビディアがAI分野の主役としての地位を失いつつある兆候が見られると指摘しています。業績は依然として堅調ですが、目を見張るような成長は見られず、市場全体に対する影響力が薄れつつあります。先月、シティのアティック・マリク氏は、エヌビディアに代わりアップル(AAPL)をAI分野でのトップピックに選定したと発表しました。
アップル: 2025年のトップAI銘柄に選出、エヌビディアを超える可能性

他のチップメーカーも好調

一方、他のチップメーカーも9日に好調な動きを見せています。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は2.83%の上昇、ブロードコム(AVGO)は2.79%の上昇、クアルコム(QCOM)は1.6%上昇しています。これらの企業もまた、AIや半導体市場において注目を集めています。

今後のエヌビディアの展望

エヌビディアは、AI分野でのリーダーシップを長らく維持してきましたが、市場は今後の動向に対して慎重な姿勢を取っています。AIブームの終焉が近づいているとすれば、投資家はエヌビディア株に対して再評価を行う必要があるかもしれません。

今後もエヌビディアの株価は、AI技術の進化とともに変動する可能性が高く、関連ニュースに引き続き要注目です。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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