エヌビディア(NVDA)は、最新の第2四半期決算で堅調な収益を発表しましたが、ウォール街の高い期待には届かず、株価は一時6.4%下落しました。この下落は、エヌビディアが発表した今期の売上高見通しが市場の予測をわずかに下回ったことが原因です。
AIブームで株価が600%以上の上昇
2022年11月にChatGPTが発売されたことを契機に、エヌビディアはAI革命の象徴として注目を集めました。それ以来、同社の株価は600%以上も上昇し、特にHopperやBlackwellといったグラフィックプロセッシングユニット(GPU)の売上がこの成長を支えています。このように投資家はAI関連事業に注目してきましたが、同社には他にも成長が期待される重要な分野があることは見過ごされがちです。
エヌビディアの成長を支える3つの重要分野
AI関連事業に注目が集まる一方で、エヌビディアの他の成長分野も見逃せません。特に、ゲーム事業、ネットワーク事業、自動運転車開発の3つが今後の同社の成長を支える重要な分野として期待されます。
ゲーム事業:長年の柱が依然として成長を牽引
エヌビディアは1990年代後半からゲーム用PC向けのGPUを設計しており、この分野は依然として同社の主要な収益源です。第2四半期のゲーム関連売上は前年同期比16%増の29億ドルを記録しており、エヌビディアの売上を強力に支えています。この成長は、エヌビディアの技術がいかにゲーム業界で重要な位置を占めているかを示しています。
ネットワーク事業:AIインフラを支えるエンジン
エヌビディアのネットワーク事業も着実に成長しています。第2四半期には、ネットワーク事業の売上が3月期から16%増加しました。特に、同社のネットワークプラットフォーム「Spectrum-X」は、AIインフラストラクチャーの中核を担う製品として注目されており、今後1年以内に数十億ドル規模の製品ラインに成長すると期待されています。
自動運転車:未来の移動手段をリード
エヌビディアの自動車部門も急速に成長しています。第2四半期には、自動運転車開発を中心とする自動車部門の売上が前年同期比37%増の3億4600万ドルに達しました。この成長は、自動運転技術が次世代の主要な成長ドライバーとなる可能性を示しており、エヌビディアがこの分野でもリーダーシップを発揮していることを示しています。
まとめ:エヌビディアの未来に注目
エヌビディアの第2四半期決算は、AI関連事業への高い期待が株価に影響を与えたものの、ゲーム事業、ネットワーク事業、自動運転車開発といった他の成長分野も無視できないことを明らかにしています。これらの分野が今後どのように成長していくのか、引き続き注目する価値があります。投資家にとって、エヌビディアはAI革命だけでなく、多岐にわたる技術革新のリーダーであり続けることが期待できる銘柄です。
*過去記事はこちら エヌビディアNVDA