エヌビディア(NVDA)は、人工知能(AI)関連のチップメーカーとして広く知られていますが、最近の決算報告では予想を上回る結果を出しながらも、市場の高い期待に応えきれず、株価の上昇には至りませんでした。しかし、AI関連銘柄に投資を集中させたい投資家にとって、新たなライバルが注目を集めています。それが、マーベル・テクノロジー(MRVL)です。
マーベルの第2四半期決算が注目される理由
マーベルは、8月29日に発表した第2四半期の業績で予想を上回る収益を報告しました。データストレージやネットワークチップの設計で知られる同社は、エヌビディアの強力な競合企業として急速に浮上しています。
ベンチマークのアナリスト、コディ・アクリー氏によると、マーベルの売上の約70%が現在AIおよびデータセンター市場から直接得られており、同分野において前年比92%の成長を遂げました。この結果、マーベルはエヌビディアに代わるAI関連投資の有力候補として評価されています。
アマゾンとマイクロソフトも注目!マーベルのAIチップ
マーベルは、クラウドコンピューティング業界の大手であるアマゾン・ドット・コム(AMZN)やマイクロソフト(MSFT)と提携し、それぞれのAIワークロードに特化したカスタムAIチップを共同開発しています。こうしたパートナーシップにより、マーベルはAIチップ市場での競争力を高めています。
アクリー氏は、マーベルの格付けを「買い」と評価し、目標株価を105ドルから115ドルに引き上げました。
マーベルの将来性と投資機会
サスケハナのアナリスト、クリストファー・ローランド氏は、マーベルのカスタムAI製品の需要が急速に拡大していることに注目しています。同氏によれば、マーベルのAI関連売上は年間15億ドルを大きく上回る見通しであり、同社のエレクトロオプティクスおよびカスタムDC ASIC事業の成長機会に強い自信を示しています。
30日の株価は決算報告後に9.2%上昇し、76ドルで取引を終えました。今年に入ってから、マーベルの株価は26%上昇しており、S&P 500指数の18%を上回る成績を収めています。
まとめ
エヌビディアがAIチップ市場で引き続きリーダーシップを保っている一方で、マーベル・テクノロジーは新たな競合企業として台頭しています。特に、AIおよびデータセンター市場における急成長が注目されており、エヌビディアに代わる投資先として魅力的です。マーベルの株価がさらに上昇する可能性を考慮すると、今後の投資機会として注目すべき企業と言えそうです。