インテルの再建計画が岐路に!アルテラ売却と資本支出削減の行方

  • 2024年9月2日
  • 2024年9月2日
  • BS余話

最近の報道によると、インテル(INTC)は、今月末に予定されている取締役会で、資本支出の削減と事業の縮小に関する詳細な計画が提示される見通しです。この計画は、同社のプログラマブルチップ部門であるアルテラ(Altera)の売却、工場拡張計画の縮小、さらにはドイツにおける320億ドル規模のチップ工場計画の全面中止または一時停止を含む可能性があるとされています。

パット・ゲルシンガーCEOの再建計画が再評価される理由

インテルのCEO、パット・ゲルシンガー氏が推進してきた再建計画は、同社の製造優位性を取り戻し、他のチップメーカー向けにファウンドリ事業を展開することを目的としていました。しかし、この高コストな戦略は、未だに同社の業績を改善する結果にはつながっておらず、同社の株価は年初来で約56%も下落しています。

ブルームバーグ・ニュースは8月29日に、インテルがファウンドリ事業を分割し、拡張計画を抑制する可能性があると報じました。この報道を受け、30日にはインテルの株価が約10%も上昇しましたが、これは一時的なものである可能性もあります。

アルテラ売却の可能性とその影響

ロイター通信によると、インテルが2015年に167億ドルで買収したアルテラ部門が売却候補に挙がっています。この売却は、今後の資本支出削減計画の一環として検討されているとされていますが、具体的な売却先としては、マーベル・テクノロジー(MRV)の名が浮上しています。

アルテラの売却が実現すれば、インテルは大きな財務的な余裕を得る可能性がありますが、同時にプログラマブルチップ市場におけるプレゼンスを失うリスクも伴います。

インテルの将来展望と投資家への影響

インテルは、先月、配当を停止し、100億ドルのコスト削減計画の一環として、従業員の15%削減を発表しました。これは、前四半期に純損失を計上し、今四半期の業績見通しも芳しくないことを受けての措置です。

これらの動きは、インテルが直面する厳しい市場環境を反映しており、今後の同社の戦略がどのように進化するかによって、株主や投資家の期待が大きく変わる可能性があります。特に、ファウンドリ事業やアルテラ売却に関する決定は、インテルの長期的な成長戦略に大きな影響を与えることになります。

まとめ: インテルにとっての岐路

インテルは今、重要な岐路に立たされています。パット・ゲルシンガー氏の再建計画が実を結ぶのか、それともさらなる事業縮小が必要となるのか、今後の動向に注目です。投資家は、インテルの戦略変更による影響を注視し、慎重に対応する必要があります。

*過去記事「インテル株価が底値に近づく:今が買い時か?リスクとリターンのバランス

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