8月30日、チップメーカー大手エヌビディア（NVDA）の株価が反発しました。これは、トレーダーたちが同社株の下落を買いの好機と捉えたことの影響です。エヌビディアの株価は、1.5%上昇し、終値は119.37ドルでした。
エヌビディアの株価は、最新の四半期決算報告を受けて29日に6.4%の大幅な下落を経験しました。これにより、週間で株価は約8%の下落となっています。しかし、この下落は必ずしも業績自体の問題というよりも、むしろ市場における報告書に対する過度な期待感が原因であると、投資情報誌バロンズは指摘しています。
エヌビディアは次世代Blackwellチップの遅延に関する懸念を概ね払拭したものの、そのガイダンスは市場が期待したほど強力なものではありませんでした。この見解はウォール街のアナリストたちの間でも共有されており、エヌビディアは決算発表を受けて多くの目標株価の引き上げを受けました。
アナリストの見解と目標株価の引き上げ
バンク・オブ・アメリカ証券のアナリスト、ヴィヴェク・アーヤ氏は、エヌビディアの目標株価を150ドルから165ドルに引き上げ、引き続き「買い推奨」を維持しました。アーヤ氏は調査メモで「四半期ごとのノイズはあれど、エヌビディアのユニークな成長機会と生成型AIの展開により、80%を超える圧倒的な市場シェアを維持することを確信している」と述べています。
同様に、J.P.モルガン証券のアナリスト、ハーラン・サー氏もエヌビディアの株式を「オーバーウェイト」と評価し、目標株価を155ドルとしました。サー氏は「株価は期待を下回っているが、エヌビディアの顧客がAIへの推進と集中を継続していることが示唆されている」と指摘しています。
他のチップメーカーも注目
エヌビディアだけでなく、他のチップメーカーも同様に好調な動きを見せています。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ（AMD）は2.1%の上昇、ブロードコム（AVGO）は3.8%の上昇を記録しました。
このように、エヌビディアを含むチップメーカー株は引き続き投資家の注目を集めており、特にAI関連技術の進展が株価の鍵となるでしょう。エヌビディアのような企業がどのように市場で評価されるか、今後も注視が必要です。
＊過去記事はこちら エヌビディアNVDA