北米のアウトバウンド・リバークルーズ市場のトップ企業であるバイキング・ホールディングス(VIK)は、最新の四半期決算でアナリストの予測を下回る結果を発表し、株価が9%近く下落しました。同社は、第2四半期の純利益が前年同期から減少し、投資家にとって厳しいニュースとなりました。
第2四半期業績概要
川、海、遠征クルーズなどの体験型旅行を提供するバイキングの第2四半期の純利益は1億5580万ドル、1株あたり37セントとなり、前年同期の1億8993万ドル(1株あたり46セント)と比較して減少しました。アナリストたちが予測していた1株あたり67セントという数字からも大幅に下回りました。
同社は、今回の四半期決算で調整後の利益を公表していませんが、重要な損失が含まれていることを強調しています。特に、ワラントの再評価による1億2300万ドルの損失、および私募デリバティブ損失やその他の費用による6580万ドルの影響が挙げられます。
売上高は増加も、予測を下回る結果に
一方、売上高は前年同期の14億5000万ドルから9%増加し、15億9000万ドルとなりましたが、アナリストの予測である16億ドルには届きませんでした。
CEOのコメントと今後の見通し
バイキング・ホールディングスの最高経営責任者(CEO)であるトルステイン・ハーゲン氏は、同社が高級レジャー旅行市場でシェアを拡大していると述べています。特に、座席数の増加が同社の成長に貢献しているとのことです。
さらに、ハーゲン氏は、予約状況に関しても前向きな見通しを示しました。8月11日時点で、2024年のキャパシティの95%、2025年のキャパシティの55%が既に販売済みであり、2023年と2024年の同時期と比較して、前売り予約がそれぞれ14%、20%増加しています。
株価の動向
この決算報告を受け、8月22日の米国市場でバイキングの株価は8.84%下落し、終値は33.22ドルとなりました。投資家は、利益が予測を大幅に下回ったことや損失の報告を受けて、慎重な姿勢をとったと考えられます。
まとめ
バイキング・ホールディングスは、売上高の増加や予約状況の改善というポジティブな要素がある一方で、利益の減少と予測を下回る決算結果が株価に悪影響を与えました。同社の成長戦略と市場シェアの拡大に注目が集まる中、今後の業績に期待が寄せられます。