パロアルトネットワークス(PANW)は8月19日の米国市場が閉まった後、2024年7月に終了した第4四半期の業績を発表しました。業績を好感して株価はアフターマーケットで2%余り上昇しました。同社の売上と利益が市場予測を上回ったことで、サイバーセキュリティ市場の成長に対する懸念が一掃されました。また、2025年7月期の業績見通しも現在のウォール街の予測の上限に達しており、今後の成長が期待されています。
2024年第4四半期業績の詳細
パロアルトは、第4四半期の売上が前年比12%増の22億ドルに達したと発表しました。これは、アナリストの予測を上回る結果です。また、1株当たりの現金収入は1.51ドル(非現金費用を除く)となり、前年同期の1.44ドルから増加しました。ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想では、売上は21億6000万ドル、現金収入は1株当たり1.41ドルと見込まれていましたが、これを大きく上回る結果となりました。
今後の見通し
パロアルトの2025年7月期の売上見通しは、91億ドル〜91億5000万ドルとされており、1株当たりの現金収入は6.18ドル〜6.31ドルの範囲と予測されています。この見通しは、ウォール街のアナリストが予測していた範囲の上限に達しており、同社の成長が今後も継続することを示しています。
同社はまた、10月期の売上を21億ドル〜21億3000万ドル、1株当たり利益を約1.48ドルと予測しました。ウォール街のアナリストのコンセンサス予想は、売上21億ドル、1株当たり利益1.41ドルでした。
CEOのコメントと戦略
パロアルトのCEOであるニケシュ・アローラ氏は、第4四半期の業績に満足していると述べ、同社が売上、収益、利益率の全てにおいてウォール街の予測を上回ったことを強調しました。同社はまた、単一製品ユーザーから複数の製品を使用する「プラットフォーム」ユーザーへの移行が進んでおり、これにより継続的な収益レベルが向上しています。
サイバーセキュリティ市場の展望
パロアルトの成功は、ランサムウェア攻撃などサイバー攻撃の脅威が依然としてビジネスを後押ししていることを示しています。同社は、SLB(旧シュランベルジェ)を含む複数の大手企業との提携を発表し、サイバーセキュリティ分野での市場シェアを拡大しています。
自社株買いとフリーキャッシュフロー
2024会計年度全体では、パロアルトのフリーキャッシュフローは31億2000万ドルに達し、売上高の39%に相当するフリーキャッシュフローマージンを実現しました。同社は新たに5億ドルの自社株買いを発表し、これにより自社株買いの承認額は10億ドルに増加しました。
まとめ
パロアルトネットワークスは、サイバーセキュリティ市場における強力なポジションを維持しながら、今後も成長を続けることが期待されています。同社の業績はウォール街の予測を上回っており、投資家にとって引き続き注目の銘柄であると言えそうです。