エヌビディアの株価急騰:第2四半期決算報告への期待が高まる

エヌビディア( NVDA)の株価は8月13日の米国市場で6.5%上昇し、116.14ドルに達しました。これは、ファーウェイが中国市場向けに新しいAIチップを発表したとの報道があったにもかかわらずです。この上昇の背景には、エヌビディアの次の四半期決算が予想を上回るだろうとのアナリストの見通しが影響しています。

アナリストの期待と市場の反応

エヌビディアの株価は12日にも4.1%上昇しており、この一か月間で14%下落していたハイテク株の中でも際立っています。特にブラックウェルB200チップの量産出荷が設計上の欠陥により3か月遅れると報告され、売り圧力が強まっていました。しかし、8月28日に予定されている第2四半期決算報告を前に、投資家の期待が高まっています。

ファクトセットのデータによれば、エヌビディアは売上高286億ドル、調整後利益64セントの報告が見込まれています。エヌビディアが株価の上昇を続けるためには、この予想を上回る必要があります。また、一部のアナリストが非公式に顧客に伝える「ウィスパー・ナンバーズ(ささやき数字)」を上回ることも求められます。

UBSの予測とエヌビディアの見通し

UBSのアナリスト、ティモシー・アルクーリ氏は、10月期の売上高を約299億ドルと予測しており、エヌビディア自身も317億ドルの売上高を予測しています。アルクリ氏は調査メモに「投資家はすでに2025年のBWの急成長を見据えているため、ガイダンスがどこで発表されようとも、ブラックウェルへのコメントが影を落とすことになるだろう」と記しています。同氏はエヌビディア株を「買い」と評価し、目標株価を150ドルとしています。

中国市場における競争とエヌビディアの戦略

エヌビディアは米国およびグローバル市場で競争力を持っていますが、特に中国市場での競争が激化しています。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、ファーウェイがAscend 910Cと呼ばれる新しいAIチップを準備しており、このチップはエヌビディアの現世代H100と同等の性能を持つとされています。

ファーウェイの新チップは、エヌビディアが中国で販売することが許可されているものよりも高性能であり、初期の交渉では7万個以上の注文が予想され、総額は約20億ドルに達すると報じられています。しかし、米国とその同盟国が中国への高度なチップ製造設備の販売を制限しているため、ファーウェイが大規模に生産することは難しいかもしれません。

まとめ

エヌビディアの株価上昇は、次の四半期決算への期待と、アナリストの高い予測に支えられています。中国市場での競争は厳しいものの、エヌビディアは引き続き強力なパフォーマンスを維持する見込みです。今後の動向に注目しながら、投資家は戦略的な判断を行う必要があります。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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