小型衛星打ち上げサービスを提供するロケット・ラブUSA(RKLB)は、2024年第2四半期の売上高が予想を上回り、株価が急騰しました。イーロン・マスク氏のスペースXと同様に、宇宙打ち上げと衛星製造の能力を持つロケットラボは、9回の打ち上げを成功させています。一方、スペースXは2024年までに80回近くの打ち上げを予定しており、圧倒的な存在感を示しています。
四半期業績の詳細
ロケット・ラブは、第2四半期に1億600万ドル強の売上高を報告しました。これは、ウォール街の予想を上回るものであり、調整後の金利・税金・減価償却前利益(Ebitda)はマイナス2100万ドルとなりました。ウォール街は1億600万ドル弱の売上から2600万ドルのEbitda損失を予想していたため、コスト管理の改善が損失を縮小させたことが評価されました。
第2四半期の売上高は、第1四半期と比較して約15%増加し、前年同期比では70%以上の増加を記録しました。この結果、ロケット・ラブの株価は8月9日の米国市場で金曜日の取引で12.58%上昇し、5.37ドルとなりました。
アナリストの見解と今後の見通し
シュティフェルのアナリスト、エリック・ラスムッセン氏は、ロケット・ラブの発売需要は引き続き旺盛であり、第3四半期の売上高は横ばいであるものの、第4四半期には売上高が跳ね上がると予測しています。第4四半期の売上高が前年同期比100%以上増の1億2100万ドルに達すると同氏は予想しており、2025年の売上高は5億7600万ドルで、2024年の予想売上高から36%増加するとしています。
さらに、同氏は2026年に売上高が約10億ドルに達した後、ロケット・ラブのEbitdaがプラスになると予測しています。同氏はロケット・ラブの格付けを「買い」と評価し、目標株価を9ドルとしています。
他の宇宙企業の状況
一方、宇宙新興企業ヴァージン・ギャラクティック(SPACE)の株価は、8月8日に14%上昇したにもかかわらず、年初来で約87%下落しています。同社は第2四半期に420万ドルの売上高を発表し、ウォール街の予想を上回りましたが、生産能力の増強には困難が伴っています。ヴァージン・ギャラクティックの時価総額は2億ドルを下回っており、ロケット・ラブの23億ドル強に比べて小規模です。
まとめ
ロケット・ラブの第2四半期業績は、投資家にとって明るい兆しとなりました。コスト管理の改善と売上高の増加が評価され、株価が急騰しました。今後も需要の高まりと共に成長が期待されるロケット・ラブに注目が集まっています。他の宇宙企業との比較でも、ロケット・ラブの競争力が際立っています。